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【主張】ガザ地上侵攻 調停の努力に期待したい

2009.1.6 03:14
このニュースのトピックス主張

 イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区への大規模な地上侵攻を開始した。イスラエル軍によるガザ攻撃は、先月27日以来8日間に及ぶ空爆を経て新段階に入った。

 懸念されていた事態の拡大が止まらない。急落していた原油も反騰を始めている。国際社会による停戦調停が急務である。

 イスラエル側は、ガザ地区を実効支配しているイスラム原理主義組織ハマスらによるイスラエル側へのロケット弾攻撃が終わらない限り、ハマスの軍事拠点への攻撃を続けるという。ハマス側はロケット弾攻撃を継続しつつ、徹底抗戦を叫んでいる。

 世界有数の人口密集地であるガザで市街戦が本格化すれば、一般住民が巻き添えになり、犠牲者がさらに増えることは必至だ。

 イスラエル側は、防衛上、ハマス軍事拠点の徹底破壊が必要だと主張している。しかし、ゲリラ的な武装勢力を正規の軍事力だけで押さえ込むことは不可能に近い。逆に世界の反イスラエル感情を強め、イスラエル側を不利な立場に追いやりかねない。

 一方、ハマス側は、イスラエルの攻撃に耐え、抵抗を続けることで世界の支持を集め、イスラエル非難の国際世論を高めたいと考えているもようだ。しかし、強硬姿勢を続ければ、守るべき住民の巻き添えの拡大を許したという責めを負うことになろう。

 中東紛争は、軍事力だけでは解決できない。人道上の観点からも、対話による解決、政治プロセスが不可欠である。

 イスラエル側は、ガザ再占領の意思はなく、ハマス側がイスラエル国民の生命を脅かすことをやめれば反撃を中止するとしている。ハマス側もエジプトに代表団を送り、外交交渉による解決の可能性を模索し始めた。停戦へ向け調停の余地が生まれてきたのかもしれない。ただ調停に際しては、ハマスがイスラエル国家の存在を認めることが前提となろう。

 国連安全保障理事会は米国がイスラエル支持に傾いて足並みがそろわず、アラブ連盟も宗派対立などを背景に動きが鈍い。

 残るは長年、中東和平の仲介に努めてきた欧州連合(EU)をはじめとする4者グループ(カルテット)とエジプトの役割だ。サルコジ仏大統領やEU外相団の中東歴訪も始まった。その調停努力に期待したい。

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