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建国60周年 イスラエルを覆う「孤立感」 (1/2ページ)
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【カイロ=村上大介】イスラエルの独立宣言とアラブ側の宣戦布告による第1次中東戦争勃発(ぼつぱつ)から14日で60年を迎える。大量のパレスチナ難民発生と4回にわたる中東戦争を経て、イスラエル・エジプト平和条約(1979年)、パレスチナ解放機構(PLO)とのオスロ合意(93年)と和平への模索は続いたものの、21世紀になってもイスラエルに「平和」は訪れていない。むしろ最近、イスラエル社会を覆うのは、共存へのあきらめと内向きな孤立感だ。
建国の父、故ダビド・ベングリオンが国連パレスチナ分割決議に基づき独立を宣言したのは48年5月14日。エジプト、ヨルダンなどの周辺国は直ちに攻撃を始めたが、アラブ側は「戦勝後」の領土分配の思惑などで足並みが乱れて苦戦、イスラエルは停戦協定で、分割決議に示されたより多くの領土を獲得する結果となった。戦乱により、パレスチナ問題の根幹をなすパレスチナ難民が生じた。
当時のイスラエルには、「アラブの敵意」に囲まれ、国家存続が危ういとの危機感があった。しかし、67年の第3次中東戦争で歴史上のユダヤ、イスラエル王国があったヨルダン川西岸など含むエレツ・イスラエル(イスラエルの土地)を占領し、社会に宗教的な雰囲気が広がり始めた。
いわく、「神がユダヤ人に約束した土地を回復した勝利は奇跡のたまものだ」
欧州でのユダヤ人差別への解答としてユダヤ人国家創設を提唱したテオドール・ヘルツルがスイスで第1回シオニスト会議を開いたのが1897年。当初は社会主義的理念と結びつき、私有財産を否定するキブツ運動として具体化したが、「約束の地」を手にしたイスラエルでは、信仰と結びついた宗教シオニズムの力が増した。


