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レバノン市街戦、いったん収拾 ヒズボラ民兵西ベイルート撤退  (1/2ページ)

2008.5.11 20:35
このニュースのトピックス中東

 【カイロ=村上大介】レバノンの首都ベイルートの西部を制圧したイスラム教シーア派組織、ヒズボラ(神の党)を中心とした野党勢力の民兵は11日までに制圧地域から撤退した。ヒズボラの「力」による揺さぶりを受けた親米・反シリアのシニオラ首相が10日、中立的な立場を保った政府軍に事態収拾を要請、軍が衝突の引き金となったヒズボラ独自の軍事用通信網の閉鎖措置見送りを決めたためだ。一連の政治危機で機能麻痺(まひ)に陥っているシニオラ政権は崩壊を免れたものの、事実上、ヒズボラの要求に屈した形となった。

 シニオラ首相は10日、国民向けのテレビ演説で、2005年に暗殺されたハリリ元首相の子息、サアド・ハリリ氏ら与党有力者の自宅がある西ベイルートをヒズボラが数時間で制圧した事態を受け、「もはやヒズボラの武力を放置できない」と非難、「クーデターには屈しない」と強気の姿勢を示した。

 しかし、シニオラ政権が取り締まろうとしたヒズボラの軍事用通信網の扱いに関しては、政府軍に「対処」を一任。これに対し、軍は「(イスラエルに対する)抵抗運動の安全を傷つけない形で対応する」との声明を発表した。要求が受け入れられたと判断したヒズボラはベイルートに展開する民兵に撤退を命じた。

 北部トリポリでは10日夜も与野党双方の支持者が衝突を続けたものの、11日には事態は収拾に向かった。一連の武力衝突で、30人以上が死亡した。

 レバノンの政治危機は、1昨年秋に「親シリア」とされる閣僚らが辞任したことに端を発し、下野したヒズボラなど野党勢力と、シニオラ首相ら与党側は内閣の構成などで対立。昨年11月からは次期大統領選出の国会審議も空転している。

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