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【湯浅博の世界読解】対北のヒル路線は撤退を (1/3ページ)
このニュースのトピックス:強盗事件
政権末期を迎えた米国の対北政策は「支離滅裂」と考えていたところ、米国から仰天論評が飛び出した。米朝交渉にあたるブッシュ政権の官僚の一部は、「北朝鮮に対してストックホルム症候群になった」と痛烈なのだ。
これは国務官僚が強盗の手先になったと言っているに等しい。ストックホルム症候群とは、1973年にスウェーデンの首都ストックホルムで発生した銀行強盗事件のさい、人質が陥ってしまった強盗犯に対する連帯意識をいう。
米朝関係でいえば北朝鮮がその強盗であり、ヒル国務次官補が犯人の言いなりになる人質にあたる。ヒル次官補が北にまんまと取り込まれ、「北の独裁政権を代弁するまでに成り下がってしまった」と強烈だ。
怒り心頭に発しているのは、米シンクタンクのアメリカン・エンタープライズ研究所のダニエル・プレトカ副所長だ(6日付ワシントン・ポスト紙)。
北朝鮮は「拉致」という人質事件を引き起こし、偽ドルを使い、麻薬を売りまくる文字通りの“強盗国家”だ。ヒル次官補はこの4月、その国家の代理人、金桂寛外務次官とシンガポールで会って妙な基本合意をしたらしい。
プレトカ氏にいわせると、核計画の「廃棄」を要求していたのに、「無力化」で妥協し、「核計画の完全な申告」を求めているのに、核技術の他国支援の詳細を公表しなくてもかまわないとの取引を受け入れたという。