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【から(韓)くに便り】 北国の春いまだし (1/3ページ)
このニュースのトピックス:金正日総書記
北朝鮮の開城(ケソン)に“観光”に行ってきた。ソウルからすぐ近い。南北分断前の日本統治時代には、開城から学生、生徒がソウルの学校に列車で通学していた。朝鮮戦争の前は韓国領だったが、戦争の結果、北朝鮮領になってしまった。
高麗時代(918〜1392年)の首都で歴史的に由緒のある街だ。昨年末から韓国の民間企業による日帰りの観光ツアーが始まっている。
午前6時にバスでソウルを出発。鉄条網の中の南北軍事境界線を越え、南北共同で建設中の開城工業団地の横を通って開城市に向かう。すぐには市内に向かわず、市のはずれから山裾(やますそ)を走って北に位置する山にまず入った。
岩山から流れ落ちる高さ約40メートルの名勝「朴淵の滝」を見物したが、途中、遠景にくすんだピンクの白っぽい花をつけた街路樹が目についた。北朝鮮の案内人に「北でも桜を植えているのかね?」と聞くと「いや、あれは桜ではない。サルグだ」という。
「あっ、あれがサルグか…」としばし感じ入った。
「サルグ」とは辞書を引くと「満州杏子(まんしゅうあんず)」と出ている。アンズの木の並木だったのだ。
韓国で誰でも知っている童謡に「故郷の春」がある。その情緒は日本の童謡「ウサギ追いし…」と似ている。歌の出だしは「わたしの故郷(ふるさと)は花咲く山里/桃の花、サルグの花、ツツジの花…」とあって、その「サルグ」なのだ。