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政局安定で政権に追い風 与党勝利の韓国総選挙

2008.4.10 01:23
このニュースのトピックス韓国
韓国総選挙で投票する韓国の李明博大統領と金潤玉夫人=9日午前、ソウル市内(共同)韓国総選挙で投票する韓国の李明博大統領と金潤玉夫人=9日午前、ソウル市内(共同)

 【ソウル=黒田勝弘】スタートでもたついていた李明博・新政権は、総選挙の勝利で国会での“ねじれ”を脱し政権安定への道が開けた。これで左派・革新勢力など野党陣営に足を引っ張られることなく、経済再浮揚や南北関係の手直し、日米との関係強化など、新保守政策を思い切って進められる環境ができた。

 李明博大統領は先の大統領選では野党候補に過去最大の500万票の大差で勝った。総選挙での勝利はその余勢をかってのものだが、議会でも過半数を占めたことで今後、安心して政権運営にあたれることになった。

 李大統領は来週15日から初外遊として訪米、訪日に旅立つ。総選挙での勝利は韓国政治における「革新(左)から保守(右)へ」の勢力交代を明確にするとともに、李政権が“安定的保守政権”であることを内外に印象付けるものだ。日米をはじめ国際関係においても自信と余裕をもって対処するとみられる。

 とくに親北傾向が強い左派・革新系など野党勢力の退潮は、「もう一方的な支援はしない」とし、北朝鮮の人権問題に強い関心を寄せている李明博政権の対北政策には追い風になる。

 また李政権としては「もう謝罪は求めない」と“過去離れ”の姿勢を明らかにしている対日関係においても、過去がらみの反日感情を利用した野党陣営の批判、圧力はかわしやすくなった。今後、本当の未来志向の構えで積極的な対日接近策も考えられる。

 ただ“経済大統領”を看板に最大公約の経済は、油価や米経済など国際環境の悪化、急速な物価高などで苦しい環境になっている。また対北新政策に反発する北朝鮮は「軍事的緊張も辞さず」の強硬姿勢に出ており、南北関係の展望は不透明だ。北朝鮮の突出をどう押さえ込むか。日米などとの確固たる国際協調によって、北朝鮮の態度変化を導きたい考えのようだ。

 一方、目玉公約の1つである「国土縦断大運河計画」は、環境問題などから世論の反発が強く総選挙では持ち出せなかった。議会を押さえたという自信と余裕の中で、本格的な国政運営に向け公約や政策の手直し、再構築なども迫られている。

 政権のさらなる安定にためには、与党ハンナラ党内のライバル派閥で批判勢力の朴槿恵グループとの和解、協力が課題として残る。大統領派による“権力独占”には世論の批判が強い。総選挙勝利という自信が“包容”につながるのかそれとも“排除”に向かうのか。李大統領の政治的指導力が問われる。

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韓国総選挙で投票する韓国の李明博大統領と金潤玉夫人=9日午前、ソウル市内(共同)
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