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北朝鮮軍が冬季軍事訓練を強化 李新政権への牽制か
【ソウル=久保田るり子】北朝鮮軍が経済難や世界的な石油価格高騰にもかかわらず、例年にない規模の冬季軍事訓練を続けている。北朝鮮は毎年、冬季に軍事訓練を行っているが、今年は戦闘機の出撃回数が過去13年で最高の水準に達しているほか、機甲部隊を大規模に展開、奇襲訓練などを繰り返しているという。10年ぶりに保守政権が牽制(けんせい)ともみられ、韓国軍当局は警戒を強めている。
韓国陸軍総合行政学校のユン・ギュシク教授が発表したリポートによると、1月中旬から本格化した北朝鮮軍の訓練は特に空軍と戦車など機動部隊の訓練強化が目立つという。2005年以来、実施していなかった軍事境界線に近い前方基地の戦闘機展開訓練をすでに3回実施。出撃回数について韓国の聯合ニュースは「1日170回」と報じている。
軍事筋によると、韓国軍は北朝鮮軍の戦闘機出撃訓練に対し、F5、F4、F16などの戦闘機による24時間警戒体制を取るが、「昨年はほとんど行われなかった」という。
今冬、訓練が突然、強化された背景について、同筋は「韓国の李(イ)明博(ミヨンバク)政権への牽制、米韓関係強化への警戒感だろう。北朝鮮軍は装備などから正規戦より特殊戦(ゲリラ戦や奇襲)が強いが、燃料高騰でも高度な訓練内容を見せようという政治的意図が強い」と指摘する。
米韓は3月2日から7日まで、朝鮮半島有事に備えた米韓合同訓練「フォールイーグル」を実施する。米軍2万7000人、米空母ニミッツも参加するため、北朝鮮の朝鮮労働党機関誌「労働新聞」(23日付)は「米国の北侵戦争騒動」「南朝鮮好戦狂」などと米韓を非難している。
ユン教授のリポートによると、機甲部隊は奇襲訓練を行っており、軍事境界線付近に配置されている4軍団が長距離山岳行軍訓練などを実施しているほか、これまで軍事訓練参加に消極的だったミサイル部隊も参加している。さらに、機械化歩兵旅団を「渡河機械化歩兵旅団」に再編し、火力の攻撃能力を補完したり渡河装備も拡充するなどの動きを見せているという。