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やはり野におけレンゲ草? 盧武鉉政権 (1/2ページ)
何かと話題の多かった盧武鉉政権が5年の任期を終え24日で幕を下ろす。盧武鉉大統領は李明博新大統領の就任式の25日、生まれ故郷の釜山近郊、金海市の田舎に向かう。退任の大統領がソウルを離れ田舎で“隠居”するのは初めてだ。
最後までニュースメーカーとして面目躍如だが、年齢はまだ61歳。歴代の大統領OBでは最も若い。“一匹おおかみ”的な野心満々の政治家だっただけに「このまま静かに引っ込むとは考えれない」(政界筋)との声もある。韓国政治の記録として盧武鉉政権を簡単に総括しておきたい。(ソウル 黒田勝弘)
21日付の朝鮮日報が伝える韓国ギャラップの世論調査によると、盧武鉉政権5年について「よくやった」は21%で「ダメだった」が63%となっている。しかも「福祉政策」で「いいことはなかった」が78%という。
商業高校卒の弁護士上がりで、刻苦勉励、弱者の味方として“庶民大統領”が看板だった盧武鉉大統領にとって、これは相当厳しい数字だ。
盧武鉉政権の誕生について筆者(黒田)は当初、1960年代後半に社会党と共産党の共同推薦で東京に誕生した“美濃部革新都政”になぞらえた。都市化状況の中で庶民や弱者などの福祉要求拡大という時代的背景が似ていて、しかも同じく左派勢力に支えられた政権だったからだ。
しかし盧武鉉政権は庶民の最大関心事である住宅、教育、物価、医療、年金、その他…福祉政策ではこれといった印象的な成果はない。逆に社会的に強者・弱者の二極化は進み、労働運動も押さえ込まれてしまった。最後は米韓自由貿易協定(FTA)締結に踏み切るなど、庶民政権のイメージはない。
福祉は金がかかるし短期には難しい。その欲求不満(?)で力を入れたのが「過去清算」という左派救済政策だった。
過去の軍事政権時代に政治的にいじめられた左派や親・北朝鮮の活動家たちを、「民主化勢力」として国家的に救済・補償した。各種委員会など多くの新組織を政府内に設け、ポストばらまきで生活も面倒見た。