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【主張】韓国新大統領 成熟した内外政策を期待
韓国に保守野党の新しい大統領が誕生した。金大中、盧武鉉政権と2代10年続いた革新系から保守系への政権交代である。韓国では保守派を中心に「失われた10年」ということもいわれたようだが、新しい李明博政権はこれまでの韓国をどう変えようというのだろうか。
李明博氏はサラリーマン出身の企業経営者として成功し、ソウル市長でもその行政手腕は高く評価された。指導者としては過去のどの大統領より実務経験が豊かで、視野も広く、国際感覚がある。今回の候補者の中では当初から能力的には一番といわれた。新しい国づくりに期待が大きい。
韓国は今や経済規模で世界10位に近い。1人あたり国民所得も2万ドルに迫っている。韓流など文化やスポーツを含め、世界でも注目される国になっている。しかし指導者も国民も、これまでは自らのそうした「国際的な位置」に気付いていないかのように振る舞ってきた。
その象徴が“過去”へのこだわりである。たとえば盧武鉉政権下では、国内的にも過去の時代に対する否定的な主張ばかりが目立ち、政治的、社会的に保守・革新、あるいは世代間など多くの対立、摩擦を生んできた。保守系新聞との執拗(しつよう)な“戦争”もそうだ。
中でも対日関係は最悪だった。盧武鉉政権は日本に対し領土問題、教科書問題、靖国問題、慰安婦問題など“不急不要”の問題を大きく取り上げ、過去の歴史に結びつけながら「日本は侵略主義的」とし、一時は首脳会談拒否という強硬手段まで取った。実に余裕のない観念的対日外交だった。
日本では韓流ブームなどで韓国に対する親近感が広がっている。韓国でも日本への旅行者が年間250万人に達するなど、若い世代を中心に日本ブームが起きている。その結果、韓国では政治・外交・メディアと一般国民の間で対日感情にギャップが目立つ。
李明博・新大統領は「経済大統領」を看板に、実利主義者としていつも過去より現在、未来を考えてきたという。韓国が置かれた国際環境上の実利として「韓米日関係の強化」も主張している。そうした観点から日韓関係をぜひ修復していただきたい。
日本人は李明博氏のような「仕事師」が大好きである。