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金大中事件は韓国政府の「公権力の介入」 真相究明委

2007.10.24 11:49
このニュースのトピックス韓国

 【ソウル=久保田るり子】1973年の金大中拉致事件を再調査してきた韓国の情報機関、国家情報院(国情院)の「過去事件の真相究明委員会」は24日、事件は中央情報部(国情院の前身、KCIA)が直接主導した組織ぐるみの犯行との結論を出した。日韓間で最大の問題となってきた韓国による日本の「国家主権の侵害」を事件から34年ぶりに韓国が認めた形で、今後の韓国政府の対応が注目される。

 委員会は、元KCIA要員などの証言から、事件が中央情報部の李厚洛部長の指示で実行され、事件後には「組織的犯行を隠蔽(いんぺい)する工作があった」ことを確認したとした。また、朴正煕大統領(当時)の指示の有無は確認できなかったが、暗黙の承認があったと判断できると結論付けた。また、事件後に日韓両国が政治的妥協を図り、真相究明を怠ったことは当時の両国政府に責任があるとしている。

 調査委員会は、官民合同の調査機関として活動してきたため、韓国政府は報告書の内容をみて、立場を表明することになるとみられる。「公権力の介入」は国際法違反である「主権侵害」に該当する。

 朴正煕政権時に起きた金大中拉致事件は、現場から在日韓国大使館の金東雲一等書記官の指紋が発見され、韓国中央情報部の関与が疑われたが、韓国側は金東雲氏の“私的な単独犯行”として処理した。金大中前大統領は「事件は殺人未遂だった」と主張、真相究明を求めていたが、金氏自身は日本の調査を事実上、拒否していた。日韓両国は事件の拡大を回避するため、韓国側の公権力介入はなかったことを大前提に2度にわたる高官協議で政治決着を行った。

 盧武鉉政権は、主に朴正煕政権時代を指す「国家権力が犯した違法行為と人権侵害の真相究明」を国内政治の「過去の清算」と位置づけ、委員会を2004年11月に発足させた。今回の調査では「韓国の自作自演」説のあった大韓航空機爆破事件も対象となっていたが、北朝鮮のテロ事件だったことが結論付けられた。

 金大中氏の拉致事件の再調査は、日韓関係への影響が大きいため、調査結果の公表のタイミングが検討されてきたが、政権末期に差しかかり、「盧政権の成果」として、この時期の公表になったものとみられている。

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