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ロシア再び「ガス恫喝外交」 ウクライナに供給停止警告 凍える欧州 (1/2ページ)
【モスクワ=佐藤貴生】ロシアとウクライナの来年の天然ガス価格をめぐる交渉が大詰めを迎えている。年末の恒例行事となった観もあるが、金融危機にあえぐウクライナに対し、ロシアは「債務を返済しなければ1月からガス供給を止める」と警告した。ロシアのプーチン首相は「安価なガスの時代は終わりつつある」とウクライナなどに譲歩を迫る“恫喝(どうかつ)外交”を展開、ウクライナ経由のパイプラインでロシアのガスを買う欧州各国も事態を注視している。
ロシアの政府系独占企業ガスプロム幹部は21日、ウクライナに販売したガスのうち20億ドルが未払いだとし、「債務が返済されない以上、新たな契約は締結できない」として来年1月1日以降、同国へのガス輸送をストップすると述べた。両国間の今年のガス売買価格は1000立方メートル当たり約180ドルだが、ガスプロムは400ドルまで引き上げたい意向を示している。
ロイター通信によると、金融危機のあおりでウクライナの工業生産は急速に落ち込み、通貨フリブナの価値が今年9月以降、半減した。国際通貨基金(IMF)が約170億ドルの緊急支援実施を決めたが、経済危機が収拾に向かう兆しはない。
ウクライナは、国内の年間ガス需要量の約2割に当たる170億立方メートルを備蓄しているとして、“越年闘争”も辞さない構えだが、ユシチェンコ大統領とティモシェンコ首相の親欧米派勢力が合従連衡を繰り返し、経済失政の責任を押しつけ合うなど混乱は深まる一方で、首都キエフなどでは政府への抗議デモも起きている。
こうした中、23日にはモスクワで「ガス輸出国フォーラム」(GECF)が開かれ、ロシア、イランなど主要なガス生産国が参加した新たな国際組織の創設で合意した。同フォーラム正式加盟の14カ国だけで世界のガス埋蔵量の7割を占めるとされ、石油輸出国機構(OPEC)同様、ガスの生産量や価格の調整機関になるのではないか−との懸念が、欧州などで広がっている。