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煙突掃除の“壁”も崩壊 外国人職人に門戸開放 ドイツで法改正
このニュースのトピックス:欧州
【ベルリン=黒沢潤】ドイツ伝統の黒い職人服に身を包み、長いロープにタワシを付けて煙突の内部を掃除する−。本格的な冬が到来するのを前に、ドイツの旧式家屋に設置されている煙突の掃除に関する法律が変更されることになった。もともと、ナチス時代に制定され、ドイツの煙突掃除職人の既得権益を守っていた法律でもあったが、欧州連合(EU)の圧力もあって、外国の職人に自由参入を認めることになった。
「煙突掃除法」は、独裁者ヒトラーが政権をとった1930年代に制定された。ナチス幹部のヒムラーが導入したことに象徴されるように、当時、職人は生粋のドイツ人に限られ、ナチス政権に反抗的な世帯を監視する役目も担っていた。
戦後の69年にこの法律を引き継いだ旧西ドイツは法改正を行い、条文上は外国人の参入も認められることになった。しかし、国内は統一後も煙突掃除業界によって7888カ所の「煙突掃除区」に分割され、各世帯が掃除を頼む場合には、地元の職人に依頼せざるを得ないなど、事実上、外国人を締め出す内容となっていた。
競争原理が働かないため、フランスでは専門業者が人口100万人あたり3社しか存在しないのに対して、ドイツには97社も存在した。職人の態度も自然と横柄となり、ドイツ国内でも批判が沸き起こっていた。
EUは2003年から、ドイツ政府に法改正を要求。ドイツ連邦参議院(上院)が最近、改正法案を可決した。
ドイツ国民は今後、分割区以外の職人も自由に選べるほか、これまで“ぬるま湯”につかっていたドイツの職人も、競争激化に備え、副職を持つことが可能となった。煙突掃除の料金は、1回150ユーロ(約1万8000円)前後。早くも、安い賃金で働くポーランド職人が、ドイツ進出を狙っていると指摘されている。
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