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セルビアのEU回帰に一歩前進 カラジッチ被告拘束 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:欧州
【ベルリン=黒沢潤】セルビア政府がボスニア・ヘルツェゴビナ紛争時のセルビア人指導者、ラドバン・カラジッチ被告を拘束したことで、セルビアの欧州連合(EU)加盟が実現に向けて、一歩前進することとなった。セルビア政府は今後、依然逃亡を続ける大物戦犯のラトコ・ムラジッチ被告(65)の拘束にも全力を挙げる。しかし、カラジッチ被告の拘束で、国内の民族感情が極度に刺激されており、国家を揺るがす不安定要因にもなりかねない状況だ。
セルビアは穏健民族派政党のセルビア民主党が連立入りしていた前政権時代、カラジッチ被告の拘束に消極的な姿勢を示し、EU加盟の障害にもなっていた。EUは4月末、セルビアとの間で、加盟の前提となる「安定・連合協定」に署名したものの、EU側は、カラジッチ被告拘束を課題として突き付けていた。
しかし、5月の総選挙で親欧派勢力が勝利。EU加盟を目指すツベトコビッチ新政権はEU加盟実現に向けて、今回の被告拘束を政治的に最大限に利用したい考えだ。
しかし国内的には、民族主義勢力から英雄視されるカラジッチ被告の拘束により、こうした勢力のナショナリズムに“火”を付けかねない状況だ。約13年にもわたり、被告が逃げおおせたのは、一部の軍関係者や政治家の強力な支援があったたまものでもある。被告は実際、協力者の支援を受けて、小説や詩など計5冊の書籍まで発行した。
セルビアでは2003年、セルビア民族主義の象徴でもあるミロシェビッチ新ユーゴ元大統領を旧ユーゴスラビア国際戦犯法定に移送したジンジッチ首相が暗殺されるなど、民族主義は根強い。
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