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【グローバルインタビュー】独環境保護団体幹部、ベルナー・レー氏
ドイツでは最近、速度無制限で知られるアウトバーン(高速道路)に速度規制を設け、二酸化炭素(CO2)の排出を大幅に削減していこうという動きが強まっている。ドイツの環境保護団体、BUNDの幹部、ベルナー・レー氏(55)に速度規制の議論の歴史や規制の必要性、アンゲラ・メルケル独首相の環境保護への姿勢を聞いた。
−−アウトバーンの速度制限の論議はいつごろから始まったのか?
「石油輸出国機構(OPEC)から先進国が脅され、原油価格が上がった1973年の石油危機のときだ。73年冬から翌年初めにかけてドイツの多くのアウトバーンで速度制限が実際に行われた」
−−アウトバーンの速度規制が必要なのはなぜか?
「大きな交通事故を減らせるのはいうまでもない。われわれの試算では、速度規制すれば、270万〜300万トン分のCO2も削減できる。走っている1台の車が占める縦の道路幅の割合も20%程度減り、(無駄なエネルギーの消費につながる)渋滞も減らせる」
−−ドイツの自動車業界はなぜ、速度制限に反対するのか?
「(多量のCO2を排出している)大型高級車を売って高い利益を得たいのだ。BMWなどはCO2削減に取り組んでいるが、モビリティー(車での移動)の自由を大事にしたいという根本の哲学に変化はないようだ」
−−メルケル首相は、環境保護に熱心な指導者として知られているが。
「彼女は『環境宰相』や『環境保護のチャンピオン』と呼ばれているが、そもそもアウトバーンに速度制限を設けてCO2削減に取り組もうという勇気がない。自動車業界の側に立っているからで、速度制限の議論を骨抜きにしようとしている。非常に後ろ向きの姿勢であり、(口先ばかりの)『処方箋(しょほうせん)の王者』ともいえる」
−−今後のBUNDの活動は?
「2009年秋の総選挙で、アウトバーンの速度制限をどう思うかについて候補者者にアンケートする。結果については有権者に公表する。ドイツ人の一部は『自由市民のための自由な運転(の権利)』の重要性を声高に叫ぶが、ある国連の幹部は速度制限などをしてCO2を確実に減らさなければ、人間は生存できないと力説している。まさにその通りだ」
(ベルリン 黒沢潤)
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