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【正論】新しい対立を生む米露関係 北大名誉教授、拓殖大学客員教授・木村汎 (3/3ページ)
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独自条件でのみ協力
「新冷戦」と名づけようと、「新しい対立段階」と呼ぼうと、それはどのような特徴をもつ状態なのか? また、それは、一体どのような原因によって生み出されたものなのか? ここでは、筆者が最重要とみなすもの一つを指摘するにとどめる。それは、プーチン体制下のロシアに生じ、おそらくメドベージェフ・プーチン双頭体制に引き継がれるに違いないと思われる要因である。
ロシアは、プーチン期に、原油価格の高騰が追い風となって、経済的な復調ばかりでなく、グローバルな舞台への回帰も果たした。このことによって自信を増大させたロシアは、国際社会に向かって己をグレート・パワーとして認知し、その発言力を尊重するよう求める。やや大胆にいえば、プーチン大統領はドゴールの現代版である。ロシアは、西側との協力や統合を行う用意がある。しかし自らが提示する条件が満たされる形でのみ、それを行う。このような主張は、たしかに自己勝手で、批判の対象となる。
だが今やロシアは、受けとり手次第では軍事力よりも効果のある武器(エネルギー)を握っている。米国、その同盟国は、相互連帯の促進のみならず、省エネ、代替エネルギー探求に一層努めねばならぬ必要に迫られている。(きむら ひろし)

