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露大統領選 しらけムード打破に躍起 

2008.3.2 19:40
このニュースのトピックスロシア・CIS
2日、モスクワで投票の際に手を振るプーチン大統領(ロイター)2日、モスクワで投票の際に手を振るプーチン大統領(ロイター)

 【モスクワ=遠藤良介】高度経済成長と安定、そして民主的政治制度の破壊−。「選択なき選挙」となった2日のロシア大統領選は、プーチン政権8年間の両側面を象徴している。国民の間に選挙結果を見越した“しらけムード”が広がる中、政権はプーチン大統領が後継指名したメドベージェフ第1副首相(42)に権威と正統性を与えるべく、投票率の向上に躍起となった。

 産経新聞モスクワ支局が市内の25〜30歳の若者40人に聞いたところ、メドベージェフ氏支持を明かしたのは9人だけで、19人は「茶番だ」「投票の意味がない」と答えた。それでも、モスクワ市内の投票所では悪天候にもかかわらず有権者の出足が好調で、多くが「プーチン大統領の路線を支持する」などとメドベージェフ氏に票を投じた。

 民主系世論調査機関、レバダ・センターのボルコフ研究員は「若年層を中心とした無関心にもかかわらず、7割前後の高投票率となる」と予測し、「ロシアでは大統領によって何事も変わりうることを人々は知っている。プーチン政権下での安定を失いたくない心理が働いている」とその一因を挙げた。

 政権によるプロパガンダ(政治宣伝)と圧力が国民を投票所に駆り立てた面も強い。

 プーチン政権下では地方知事が大統領による事実上の任命制とされるなど「垂直の権力構造」が完成した。市民団体「ゴロス」(声)では「行政機構や資金が悪用されており、不在者投票の仕組みも容易に手が加えられうる」と指摘する。大学や企業などでは、この仕組みを利用して強制的に投票させる動きも横行しているという。

 モスクワ市内の投票所では、テレビやパソコンといった景品の抽選会、食料品の安売りや炊き出しまで行うありさまだった。

 メドベージェフ氏は選挙遊説の代わりに第1副首相として地方視察を繰り返し、プーチン政権が支配下に入れた主要テレビ局がその動向に圧倒的な放映時間を割いた。反政権派の急先鋒(せんぽう)でチェスの元世界王者、カスパロフ氏は選挙に先立ち、「これは『選挙』などではなく、専制権力の継承だ。誕生するメドベージェフ政権は完全に非合法なものだ」と語った。

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2日、モスクワで投票の際に手を振るプーチン大統領(ロイター)
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