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【グローバルインタビュー】元KGB二重スパイが語る(上) 毒殺事件「大統領は知っていた」 (1/5ページ)

2007.12.9 10:00
このニュースのトピックスグローバルインタビュー

 冷戦期、英情報局秘密情報部(MI6)の二重スパイとなり、1985年に英国に亡命した元ソ連国家保安委員会(KGB)のロンドン支局長、オレク・ゴルジエフスキー氏はロンドン郊外の自宅で産経新聞と会見し、発生から1年が経過したロシア連邦保安局(FSB)元幹部リトビネンコ氏毒殺事件の背景などについて、見解を明らかにした。その詳細を、一問一答方式で3回に分けて掲載する。1回目は同事件に絞り、2回目でロシアの諜報活動の現状を伝え、最終回では20年余り前のスリリングな二重スパイ亡命劇を紹介する。

(ロンドン 木村正人)

 −−リトビネンコ氏はなぜ、殺されたのか

 「主な理由はリトビネンコ氏がロシアのプーチン大統領を直接的な方法で攻撃する文書を書いたからだろう。(リトビネンコ氏ら)KGBの一部は、大統領の息がかかったサンクトペテルブルク出身者が要職のすべてを占めるのを快く思っていない。モスクワと地方の出身者も快く思っておらず、大統領に関する情報を握って出版の機会をうかがっている。しかし、大統領の権勢はますます強くなり、出版の機会は来ないかもしれない。(リトビネンコ氏毒殺は)非常に洗練されたロシア情報機関の作戦だ」

 −−どうして致死性の放射性物質、ポロニウム210が使われたのか

 「ポロニウム210を使えば、非常に緩やかに死んでいく。紅茶の中にポロニウム210を入れるだけで2週間以内に殺せる。リトビネンコ事件の前にも、サンクトペテルブルクで反体制の人にポロニウム210が使用された。この人物が予想より早く死に至ったこと以外は、リトビネンコ事件と全く同じように事は進んだ。この人物はリトビネンコ氏ほど若くも頑強でもなかった。鍛え抜かれた体を持った同氏だからこそ3週間ももちこたえた。その分、苦しみも大きくなった。本当に残忍な事件だった」

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