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エイズの死者減 抗ウイルス薬普及が課題
このニュースのトピックス:国連
12月1日は世界エイズデー。初のエイズ患者が米国で認定されてから20年あまりだが、最近はエイズウイルス(HIV)の新規感染者数の増加傾向は鈍り、エイズによる年間死者数も減少に転じるなど、エイズ問題は新局面を迎えつつある。感染者が集中するアフリカで抗ウイルス薬の普及が進んでいるのが主因で、今後、途上国に安価な薬が十分供給されるかどうかがエイズ対策の鍵を握っている。
国連合同エイズ計画(UNAIDS)と世界保健機関(WHO)が11月下旬に発表したエイズ報告書によると、感染者数の多いアフリカやアジア諸国のうち、ケニア、ジンバブエ、タイ、ミャンマーなどでは人口に占める感染者の比率が減少に転じた。世界全体の死者数は2005年の220万人をピークに06、07年はともに210万人と減少が始まった。
感染者の多いサハラ砂漠以南のアフリカで最近、価格下落などにより抗ウイルス薬が普及し始めたのが大きな要因だ。
しかし、抗ウイルス薬の投与を2−3年続けるとウイルスに耐性が出てくるため、数年後には二次治療薬と呼ばれる、より高価な薬への移行が必要となる。WHO関係者は「二次治療薬にどうスムーズに移行できるかがこれからの問題」と指摘する。
世界貿易機関(WTO)は、特許権で保護された高価なエイズ薬に代わる安価なコピー薬を途上国が例外的に輸入できる制度を構築したが、厳しい制約もあり利用実績はルワンダ一国だけ。
背景には特許による手厚い保護が、新薬開発のための技術革新を支えているという製薬業界側の事情がある。特許重視の先進国と安価な医薬品を求める途上国の対立は解消していない。(共同)