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【主張】チベット人会議 中国は自治拡大に応じよ
インドのダラムサラで開かれた亡命チベット人代表による特別会議は、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世が進めてきた中国との話し合いを通じて自治拡大を目指す「中道路線」を維持する決議を採択した。
一方で決議は「中国側から前向きの対応がない限り対話を中断する」ともしており、中国の出方次第では独立路線に転換する可能性を示した。
共産党政権がチベット固有の民族文化・宗教を抑圧していることは否定のしようがない。中国は決議を真摯(しんし)に受け止め、自治拡大に応じるべきだ。
会議には世界14カ国から約600人が参加し、香港のような「高度な自治」をめざすダライ・ラマの中道路線を継続するか、明確な独立路線に転換するかをめぐり厳しい論議が続いたもようだ。
ダライ・ラマ側と中国の対話は2002年から始まったが、なんらの進展もないためだ。3月にはチベット自治区で大規模騒乱が発生、中国の少数民族政策は国際社会からも強い非難を浴びた。
しかし、先月末からの両者の対話後記者会見した中国当局者は、ダライ・ラマ側に一切の自治要求取り下げを求め、チベットに香港のような「一国二制度」制を適用する可能性は明確に否定した。
チベット亡命政府内でもダライ・ラマ路線への不満が青年層を中心に高まっている。彼らの中には明確な独立を掲げて新疆ウイグル自治区の独立派との連携をめざす動きもある。
今回の会議はダライ・ラマの呼びかけで開いた。結果は中道路線を継続するものの、中国側になんらの譲歩もなく「実質的成果がない場合は独立・民族自決の道を選択する」意思も示した。
「国家予算を優先投入して経済発展を進めた」という中国側に対し、チベット人は「果実は入植した漢族が独り占めし、環境破壊ばかり進んだ」と告発する。
中国側はダライ・ラマ側が「四川、青海、甘粛、雲南のチベット族居住地域を含めた大チベット区を自治の対象区域に含める要求をしている」と非難する。事実とすれば簡単には応じまい。
ダライ・ラマ側も「高度な自治」の対象地域を現在のチベット自治区に限定するなど、歩み寄りを検討すべきかもしれない。双方が半歩譲り、自治拡大に向けた対話を継続するよう望みたい。