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【音楽の政治学】「野なかの薔薇」台湾人の心中国に届くか (1/2ページ)
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1949年の中台分断後、最高位の中国要人として今月上旬、台湾を初訪問した海峡両岸関係協会の陳雲林会長。滞在中、中台は経済分野で一段の緊密化を図ったが、日程の実質的な最終日の6日夕、台湾側は思いもよらぬ粋な計らいで陳会長をもてなした。
台湾で空前のヒットとなった映画「海角7号」。恋に落ちた日本人と台湾人のラブストーリーで、日台の心の絆(きずな)を描く話題作だ。複雑な心情が混在する台湾社会を陳会長に理解してもらおうと、滞在したホテルで上映会を開いたのだ。
「♪童は見たり、野中の薔薇(ばら) 清らに咲ける その色めでつ 飽かずながむ 紅におう 野なかの薔薇」(近藤朔風訳詞)
そう、あのシューベルト作曲の「野なかの薔薇」を日本語と中国語で大合唱するエンディングは、長い統治の歴史と移民文化の中で培ったもの悲しく、だが粘り強い、台湾人の心のハーモニーを聞くようだ。
上映会でホストを務めたのは、陳会長の交渉相手である台湾の対中国民間窓口機関・海峡交流基金会の理事長で、中国国民党の副主席を兼務する江丙坤氏。中部・南投県出身の江氏は、小学校では日本教育を受け、東京大学に学び、「駐日中華民国大使館」(当時)での勤務経験もある国民党きっての知日派だ。
「台湾と日本の間には歴史的な背景があり、それはしこりでもあるが、映画を見れば、それが彼の心のどこかに触れるはずだ」
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