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日本緊急援助隊 成都に撤収

2008.5.19 20:20
このニュースのトピックス四川大地震

 【北川(中国四川省)=矢板明夫】中国・四川大地震で生き埋めとなった被災者の救出作業を続けてきた日本の国際緊急援助隊は19日、被災状況が最も深刻だった北川県での救助活動を2次災害の恐れがあることなどから打ち切り、成都市に移動した。次の派遣先は未定だが、震災からすでに1週間が経過し、がれきの下に生存者がいる可能性はすでにきわめて低いことから、帰国の可能性も含め、中国側と調整している。

 16日未明に現地入りした日本の援助隊は、これまでほぼ4日間、青川県と北川県の2カ所で夜を徹して救出活動を行い、30体以上の遺体を発見したが、生存者の救出には至らなかった。

 小泉崇隊長は北川県撤退にあたり、「残念という気持ちもあるが、われわれは与えられた任務を全うした」と語った。一方、中国国際救援隊の黄建発隊長は「中国人民が一番つらい時に日本のみなさんが駆けつけてくれた。技術面と精神面で助けてくれたことを、私たちは永遠に忘れない」と感謝の言葉を述べた。

 地震発生からちょうど1週間となる19日午後2時38分、援助隊は2000人以上の犠牲者を出したとされる北川中学のがれきの上で作業中の数百人の人民解放軍の兵士と一緒に黙祷(もくとう)をささげた。東京消防庁の島田一郎隊員は、「今でも数百人単位の若い命が、このがれきの下に埋まっていることを思うと心が痛みます」と声を詰まらせた。

 今回の救出活動では2次災害の危険性に加え、現場の情報が混乱したことで、移動と待機に時間がとられた。19日午前は北川病院で救出活動に当たる予定だったが、中国側は「近くのダムが決壊する可能性が高まっている」として、救助隊の作業を押しとどめた。

 しかし、現場付近では大勢の解放軍兵士や地元消防団員が救出作業に当たり、同じころ近くで救出された61歳の女性を乗せた救急車が待機する隊員らの目の前を走り去った。

 小泉隊長は「中国側が私たちの安全に大変配慮してくれている」と話したが、隊員たちの間には不完全燃焼との思いが強かった。北川県からの撤退に「1人でも被災者を救出したかった」と多くの隊員が悔しさを口にした。

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