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国際救助隊受け入れ対日重視の姿勢表れ 四川大地震

2008.5.15 20:59
このニュースのトピックス北京五輪
中国・四川省の被災地へ向け出発する国際緊急援助隊員ら=15日午後、成田空港中国・四川省の被災地へ向け出発する国際緊急援助隊員ら=15日午後、成田空港

 【北京=伊藤正】中国政府が四川大地震救援で日本の国際緊急援助隊を受け入れたことについて、中国外務省の秦剛報道官は15日午後の記者会見で「わが国が非常な困難にあるとき、日本政府と国民が力強い支援を与えてくれることに感激し、感謝する」と述べた。中国が外国の災害救援隊を受け入れるのは初めてで、救助活動への助力以上に対日関係や国際協調を重視した決定とみられている。

 中国は日本などからの救助隊派遣申し入れについて被災現地の交通寸断などを理由に断り物資、金銭の支援のみ受け入れてきた。今回の決定は震災から3日以上たち、なお2万人以上が生き埋めのままで国民の批判も出ている事態を指導部が憂慮した結果といえる。

 中国指導部は14日夜、地震発生後、2度目の政治局常務委員会を招集、人命救助に全力を挙げる決定をした。外交筋は日本の援助隊受け入れは、この会議で承認されたとみている。

 同筋によると、救助隊受け入れには中国外務省は積極的だったが、民政省が難色を示していた。この問題で14日、主管が外務省に移り、胡錦濤国家主席の訪日で対日関係に改善の兆しが出ているときに、日本の積極的な支援を断るのは得策でないとされたようだ。

 救助隊派遣は欧米からも申し出があったが、当面、日本の申し出にだけ応じることになった。それについて秦剛報道官は「日本が近隣で(到着が)早いことを考慮した」と述べる一方、他の国からの派遣申し入れにも各種の状況に基づき検討すると表明した。

 実際に日本の救助隊が現地入りするのは16日になるため、人命救助に貢献できる可能性は極めて小さいが、国際協力の象徴になるのは間違いない。

 中国は今春来、チベット問題や五輪聖火リレーのトラブルなどで、国際社会との摩擦をひき起こす一方、国内では偏狭な民族主義が台頭、胡錦濤政権の国際協調路線だけでなく、8月の北京五輪の円満な開催にも陰が差していた。

 外交筋によると、先の胡主席の訪日は、国際協調路線を内外に示す狙いがあったとされる。大地震への国際的な支援の広がりは国際協調路線をアピールする絶好のチャンスであり、再びその先陣役を担う日本には、被災者救助を超えた期待が寄せられている。

このニュースの写真

中国・四川省の被災地へ向け出発する国際緊急援助隊員ら=15日午後、成田空港
崩壊した自宅前で避難生活を送る住民=15日午後、四川省綿竹市漢旺(共同)
避難勧告が出され、自宅を離れ避難する被災者=15日午後、四川省綿竹市漢旺(共同)
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