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【産経抄】5月14日
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13年前の神戸のように時間がたつごとに、夜が明けるごとに、犠牲者の数がどんどん増えていく。ケガ人や倒壊した家屋の数となると見当もつかない。中国四川省の大地震で亡くなった方々の冥福を祈るとともに、生き埋めになっている人々が一人でも多く一刻も早く救出されるよう切に願う。
▼24万人もの死者を出した唐山地震が起きた1976年は、周恩来、毛沢東が相次いで亡くなり、江青ら四人組が逮捕され、文化大革命が終焉(しゅうえん)した中国にとって激動の年だった。その故事を意識したかどうかは知らぬが、指導者たちの対応は素早かった。
▼発生の数時間後には温家宝首相が現地に入って陣頭指揮をとった。阪神大震災の初動に失敗した村山富市首相が神戸入りしたのが発生2日後だったのに比べると水際立っている。だが…。
▼どうにも合点がいかぬのは外国からの救援申し入れをことごとく断っていることだ。兵庫県のNPO法人が救助犬を派遣しようとすると、「受け入れ態勢が整っていない」と拒否したという。日本政府もレスキュー隊や医療隊、救援ヘリなど準備万端整えたが、一向にお呼びがかからない。
▼町村信孝官房長官は「自己完結的にすべてをなさりたいお国柄」と揶揄(やゆ)したが、メンツにこだわっている場合ではなかろう。地震災害の救援活動は時間との勝負だ。それとも被害が大きい地域にはチベット人が多く住んでいるため外国人に見てほしくないからなのか。
▼さすがに北京五輪組織委は聖火リレーの規模を縮小するらしい。中国国内のウェブサイトでも「聖火リレーをやめ、節約したカネで被災者を支援せよ」といった意見が目立ってきたそうだが、その通りだ。人の命より聖火が大事というなら人民を治める資格はない。