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救助の遅れが「政府の威信」損なう恐れも 四川大地震 (1/2ページ)

2008.5.14 01:10
このニュースのトピックス北京五輪
 四川省綿陽市の北川県へ通じる道路に落ちた巨大な岩=13日(共同) 四川省綿陽市の北川県へ通じる道路に落ちた巨大な岩=13日(共同)

 【北京=伊藤正】中国四川省で12日発生した大地震の甚大な被害が明らかになる一方、救助活動は難航している。迅速な救援で被害を最小限にし、内外に威信を示すはずだった中国政府は、被災民の不満や国民の批判に直面、13日には日本などに支援を要請、また五輪聖火リレーの規模縮小に追い込まれた。五輪のお祭りムードは吹っ飛び、被害がどこまで拡大するか、憂慮が深まっている。

 中国政府は地震発生直後に温家宝首相が現地四川省入りし、救援活動を陣頭指揮。同夜には党中央政治局常務委員会で、軍・政府各部門挙げての救助・救援活動を決めた。国民の人命・財産保護を最優先することをアピール、国民の結束を図り、災害を克服する狙いだった。

 1998年の長江大洪水の際、江沢民国家主席(当時)は、被災現場で陣頭指揮する姿を宣伝し、国民の支持を集めたが、今回も被災地を駆け回り、被災民を慰める温首相が国営テレビで繰り返し報道され、視聴者の称賛を浴びた。

 今回、情報公開が顕著だった。中でも中央テレビは24時間、広告抜きで震災報道を続けた。現場の実況に加え、通常は秘密の部隊の動向などを流し、死傷者数も克明に伝えた。NHKの災害報道並みといえる。

 これは政府が震災克服に自信を持ち、なにかと不満の多い国民の信頼を回復するためとみられた。災害の実況中継が、国民の関心を異常に高めたのはよかったが、映像は、倒壊した中学校の遅々たる救出活動、温首相に涙で訴える母親、食べ物を求め大声で泣く幼女も映しだす。

このニュースの写真

 四川省綿陽市の北川県へ通じる道路に落ちた巨大な岩=13日(共同)
13日、中国四川省綿陽市安県の応急治療施設で、手当てを受けた少年と少女(共同)
 四川省綿陽市北川県で親類の安否を確かめるため中心部までたどり着き、倒壊現場のすさまじさに涙ぐむ女性(右から2人目)ら=13日(共同)
 四川省綿陽市北川県で、避難用のバスを待つ住民ら=13日(共同)
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