MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。

胡会見は合意、劇的提案なしを暗示 関係強化を謳う背景

2008.5.4 19:52
このニュースのトピックス中国製ギョーザ中毒問題

 【北京=野口東秀】北京の人民大会堂で4日に行われた胡錦濤国家主席の記者会見は、福田康夫首相との首脳会談で、日中両国の懸案事項をめぐり進展が得られないことを暗示するものとなった。だからこそ、胡主席は「両国関係の発展の大局と友好往来」という抽象的な一般論を強調した。日本だけでなく、中国指導部も訪日の具体的成果のアピールに悩む実情を示したといえる。

 胡主席が最も強調したのは、日中間で摩擦が生じても「両国国民の根本的利益に合致した方法で対処することが大切」という点に尽きる。日本人への印象も「勤勉で智恵がある」などと持ち上げ、北京五輪で「日本選手が健闘し、よい成績をあげることを祈る」とも述べた。中国側がしばしば問題にしてきた日本側の「歴史認識」に全く言及せず、「前向きな日中の未来像を強調した」(中国外務省関係者)のも、日本側から好評を得たいとの考えからだったようだ。

 胡主席が1984年に日本からの3000人の青年訪中団の受け入れ責任者として対日関係にかかわり、日本に知己が多いことは知られているが、会見ではあらためて「日本通」ぶりをアピールした。3月に国家主席に再選された後、初の外遊を日本としたことも対日重視の表れとされる。

 しかし同時に、福田康夫首相との首脳会談で、日本の国連安全保障理事会常任理事国入りへの支持表明は行われず、東シナ海ガス田開発問題や日本国民が関心を抱く中国製ギョーザ中毒事件で新たな進展が得られないことも示唆した会見だった。「大胆な提案や譲歩ができない状況だからこそ、日中友好の側面に焦点を当てざるを得ない」(中国筋)との指摘がある。

 チベット騒乱を受けて聖火リレーへの抗議行動が世界各地で相次ぎ、中国のイメージが損なわれた。胡主席はこの状況を踏まえ、北京五輪での日本側の強い協力を得たい意向を示した。日本側が「日中関係発展の大局」(胡主席)に立ち、強い支持をしてくれるよう期待を込めたわけだが、胡主席は最近の日本国民の対中感情をきちんと理解しているのだろうか。

関連トピックス

PR
PR
イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2008 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。