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ダライ・ラマ特使、3日中国訪問 主権と領土で実質譲歩なし
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【北京=野口東秀】インド北部ダラムサラのチベット亡命政府は2日、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の特使ロディ・ギャリ氏ら2人が3日、中国指導部代表との非公式協議のため中国入りすると発表した。中国側がこの時期に協議に応じた背景には、胡錦涛国家主席の訪日を控える中で柔軟姿勢をアピールすることで国際社会の圧力を緩和させ、同時に急進的なチベット独立勢力の力をそぐ効果という計算もある。
中国政府とダライ・ラマ側の対話は昨年7月以来だが、チベット騒乱の後では初めて。早ければ3日にも対話が行われる可能性があるが、主権と領土にかかわる原則問題だけに中国政府が実質的に譲歩する可能性はほとんどないとみられる。
チベット亡命政府はインターネットサイトで「特使は中国当局にチベットに平和をもたらす方策を提案する」と述べている。これはダライ・ラマが求めてきた「高度な自治」を柱とするとみられる。
「高度な自治」について中国側には、自治の範囲はチベット自治区、青海、甘粛、四川、雲南の各省の一部を加えた「大チベット区」▽軍の撤退▽外国との外交関係の保持−などを内容とするとの見方がある。中国指導部はこれを「実質的な独立要求」とみなしており、今回の協議でも仮に同様の提案ならば受け入れるはずがない。中国側は逆に、北京五輪の阻害活動などに対する言質を求めるとみられる。
中国指導部はこれまで徹底的にダライ・ラマを批判し、対話のハードルを高めてきた。弱腰は国内での民族主義の暴走に火を付けることになりかねず、今回の協議で妥協点を見いだすのは極めて困難な情勢だ。