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【記者ブログ】チベット騒乱:燃え上がる愛国心の火は、次ぎはどこに引火する? 福島香織 (5/5ページ)

2008.4.19 01:08
このニュースのトピックスチベット

■では、今回の反西側メディア、反フランス、反欧米の動きは?というと、やはり、社会における漠然とした不満、格差だの、物価高による暮らしの圧迫などがあるのを反映していると思う。さらにいえば、今回は、当局(つまり公式メディア)による民意の誘導が、反日デモのときより露骨な気がする。

■まあ、中国としても、とりあえず、チベット族への反感によって、中国人民を団結させる結果にはなっているし、人民が団結して、チベット族とダライ・ラマと西側メディアを批判しているかぎりは、不満の矛先が政府に向かってくることはない状況だから、これでいいと思っているのかな。

■ただ、この動きが、国内デモに飛び火したときが、気になる。第1四半期のGDP成長は10・6%と予測より高かったといはいうものの、昨年秋に6000台だった株価(上海総合指数)が3000をわるのも時間の問題という今の状況。物価上昇率は8%と危険水域(5%)をはるかに上回り、社会不安の燃料はいっぱいある。正直、北京の治安は悪くなっていると感じるし、デモを口実に暴れたがる群衆は2005年より多いと思うよ。

■北京五輪の狙いのひとつが、国威発揚と民族の団結というなら、今の愛国心の高揚と団結ぶりは、五輪がすでに一定の成功を成し遂げているように見える。(もし、五輪が国際社会における責任ある大国としての中国のデビューをかざるセレモニーというなら、成功とはいえないかもしれいないが)。だが、これが国内の欧米商品不買運動→国内の反西側デモ→フランスとか米国大使館への狼藉を伴う抗議活動→社会の不安定化と展開すると、政府の制御できない事態がまたおきるかも。

■愛国の熱い火は、燃え上がりすぎると、自らやけどするのである。

<2008/04/18 20:38>

「福島香織」の記者ブログ<北京趣聞博客 (ぺきんこねたぶろぐ)> http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/

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