ニュース: 国際 RSS feed
【記者ブログ】チベット騒乱:燃え上がる愛国心の火は、次ぎはどこに引火する? 福島香織 (2/5ページ)
■ただ、こういった大スターの発言などもあって、反日デモのころ以上に、異論を許さぬ雰囲気が漂っている。(あのころは、なんかんのいっても、隠れハーリー族=日本ファンが多くて、憤青を批判する中国人も多かったのだ。)なにかのきっかけで、ある日突然、2005年春に日本大使館であったみたいに、フランスの大使館や総領事館に石やペンキやトマトがなげつけられるような過激なデモが起こらないともかぎらない。
■日本政府は、ああいう目にあっても、意外に冷静というかおとなしいが(気が弱いだけ?)だが、フランス人は(中国人と同じく)プライド高いから、そういう状況になった、仏政府はがんがん、中国政府にねじ込むだろうなあ。で、さらに燃え上がる?なんか胸騒ぎ。
■さて、前回エントリーのコメント欄で紹介されていたのだが、サンフランシスコで、チベット擁護側にたったデューク大学の華人留学生、王千源さんが、ネット上で中国人同胞から大バッシングにあって、「帰国したら、石で頭をかち割られるぞ」といったような、あきらかに脅迫罪に問れるような悪質な暴言を浴びせられ、自宅の写真などをネット上でばらまかれ、自宅前に汚物をまかれるなどのものすごい嫌がらせにあっている。国内でも「王千源事件」と注目をあびるこの事件ひとつみるだけでも、中国で異論を唱えることがいかに勇気のいることか、分かってもらえるだろう。言論の自由がない、とはこういうことをいう。
■コメント欄に貼り付けられたアドレスをたどってみることができるのは、日本の華人留学生が集う掲示板「小春留学日本論壇」。日本という比較的自由な世界で勉強する機会が与えられた優秀な中国人学生ですら、匿名の身分で、一般市民を名指しで個人攻撃しプライバシーをあばくことの非に気づいていない。普通なら、擁護者のひとりもでてくるのに、それが出てこないのは、自分が彼女のような立場になるのが怖いからだろう。まるで、いじめだ。個人攻撃は、国家や政治家や記者、著名人の言動を批判、非難するのと意味あいがまったく違うということを、せっかく日本に留学しているのなら、学んで帰ってほしい。日本のいじめ体質など悪い部分はまねなくていいよ。