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【記者ブログ】蟄居解禁。 福島香織 (2/4ページ)
■このチベット族の友人は、14日の夜もラサで、知り合いの青年が銃殺されたと証言しています。青年はデモにも参加していなかったのですが、父親が病院に入院中で、どうしても夜、食事を病院に届けねばならず、外出したそうです。病院からの帰りに軍の発砲を受け死亡。「息子はデモに参加していなかった」と訴えた青年の親に、軍は「チベット族の若い男だから発砲するのは当然」と説明したとのこと。「青年の両親からあなたは直接確認をとれる」と友人はいいましたが、これはご両親と友人をあまりに大きな危険にさらすことになると思い控えました。
■私が聞いた話は、ラサでは発砲がなかった、とする中国当局の公式発表ともずいぶん違いますし、ラサはすでに平穏がもどり5月1日から観光客受け入れが再開始される、という状況とも、かけ離れています。いずれが本当かウソか、何が真実なのか、もはや私には判断がつきかねます。
■ラサや北京、その他のチベット族の友人、知人たちは「政府の発表は95%がウソだから信じないで」と私に訴えます。「CCTV(中国中央テレビ)で、ラサの街に人の往来が戻っている様子が映っていたよ」というと、「あれは本物の市民ではない(エキストラだ)」といいます。「たくさんのチベット族の若者が死んだのよ。家族は息子達の遺体を家に持って帰ったけれど、夜に軍が家に来て、遺体をもちさった。だから、あなたたちは、あとでラサに来ても遺体の数を数えることはできない。写真のたぐいも全部没収された」とも。
■北京の漢族の友人は「中国外務省があれほど、繰り返しラサでは発砲はない、としているのだから、いくらなんでもその点はウソではないはず」と主張します。「多少の隠蔽はあっても、あそこまで堂々ととウソはつかない」というのです。チベット族の友人にそう説明すると、「あなたは私を信じるの?政府を信じるの?」と問いつめられてしまいました。中国では、「デマ情報をネットで流す」ことですら逮捕理由になりますから、こういう話を記者にするのは相当の覚悟がいります。しかも友人の私にまで疑いの目をむけられれば、立つ瀬がないでしょう。ですから、私は「あなたを信じる」と答えました。
■私はここで、自分自身とこのブログの立場をはっきりしておきたいと思います。チベット問題にかぎらず、このブログは「口コミ、ゴシップブログ」であり、福島の友人、関係者から聞いた口コミ情報、ネットの書き込み、既報の地元紙の記事をもとに書いたものが中心です。裏がとれていないものも多い。ですから、読者の方々はそのつもりでお読みください。鵜呑みにすることは要注意です。デマとは、ウソを真実として流すことですが、このブログでは、ウソか真実かは分からないが、とりあえず流す、というスタンスです。読者の方々は、どうか他の新聞、テレビ、他のネット情報と読み比べながら、疑いの心を忘れず、真相を知ろうと努力していただきたい。そうやって興味を持続することが、最後には真相にいきつくことにつながると思っています。