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【断 潮匡人】五輪に参加する意義
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1908年、ロンドン五輪で米英間にトラブルが発生。タルボット主教が「重要なのは勝利より参加」とミサで説教した。クーベルタンIOC会長も引用し、以後、今日まで語り継がれている。
オリンピックは参加することに意義がある。この言葉は以上の趣旨で理解されねばならない。
問題は今年の北京五輪。聖火リレーは「チベット自治区」のラサも通る。そのラサで蜂起が発生。北京政府は報道を管制、当初は外国人記者の取材を拒否した。
自由と法の支配を基調とする民主主義陣営は、かかる強権統治を決して容認すべきでない。公共放送NHKまでが「中立報道」を繰り返すのは理解に苦しむ。報道の自由を担うジャーナリズムが、この問題で価値中立的な姿勢をとるのは自殺行為に等しい。
欧米各国の首脳やメディアからは北京五輪ボイコット発言が飛び出した。日本の戦後民主主義が、いかにインチキか、端なくも露呈した格好だ。
とはいえ、練習を重ねてきた選手に罪はない。そこで提案する。せめて開会式だけでもボイコットしよう。決して暴論ではない。英チャールズ皇太子も開会式の不参加を表明。フランスの外相も「EUは開会式への不参加を検討すべき」と発言した。
現状のまま五輪開会式に参加するなら、北京の暴挙を黙認する政治的意義を避け難い。かつて日本もモスクワ五輪で決断した。
オリンピックは参加することに意義がある。いい意味でも悪い意味でも…。(評論家)