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【記者ブログ】食の安全学再び:真実とメンツの間にある問題 福島香織 (4/5ページ)
■ところが、日本警察は、訪日した中国公安側に「日本で混入された可能性は低い」との見解を主張。それだけならいいのだが、中国側公安に打診もなく、日本メディアにその見解を発表。日本警察としては、先に中国国内の可能性が低いなんて質検総局が発表し、密封袋の中にメタミドホスいれて、再び密封するなんて、誰でもできるとか、なめたことを言うもんだから、警察のメンツにかけてそれを否定したわけだが、中国側としては、せっかく中日捜査協力やりましょう、とかいっている矢先に、なんだよ、中国公安のメンツつぶす気〜?とのぼせてしまったのかも。
■で、今回の中国公安記者会見。「結論を出すのは早いといったのに、日本警察が勝手に、中国国内で発生したみたいな結論を発表して遺憾だ!」という発言からも、わかるように、この公安の会見は、メンツをつぶされて我慢ならん!!という怒りが滲みでている。
■もう、この時点で、質検総局、公安とも、農薬混入地点は中国じゃない(つまり日本)という結論で足並みをそろえ、しかもメディア、ネット世論もその路線で盛り上がってしまった。ここまでくると、誰も引き返せない。どうにも止まらない。一応、第3国人の犯行というセンはどう?みたいに、落としどころをほのめかせてみたが、日本警察としては捜査結果を真っ向から否定されたわけで、「あたしのメンツつぶす気〜?」とこちらも怒り心頭。「中国は前向き」なんてのんびりしたことを言えるのは福田首相くらいか。
■というわけで日中警察の怒りのメンツのぶつかり合いになってしまった、という事態が、この事件処理の一番の障害となっているといえそうだ。日本側が、農薬混入地点は中国国内とする決定的証拠を出さない限り、証拠不足の法廷闘争みたいに、長期化、泥沼化する可能性大ありだ。もっとも長期化、泥沼化しても最後に勝てば日本は正義なのだが、中国警察のバックにはあるのは中国共産党、つまりプロパガンダのプロ中のプロ。つまり老練な弁護士がついているようなもんだ。しかも、国際世論が、必ずしも日本サイドに同調するかというと、そうともいえない。中国の経済的影響力と対外工作力を甘くみないことだ。
■というわけで、逆転無罪どころか、真犯人はおまえだ!みたいな結果にならないとも限らない。たとえ混入地点は日本国内ではない、と立証できても、中国国内で混入されたという証拠がなければ、疑わしきは被告人の有利に、だ。で中国メディアは、「逆転無罪!」の見出しで、これで中国の食品は安心!!と大宣伝するわけだ。
■以上、私の勝手な妄想だが、今の状況で、混入が中国国内で起きたという結論で決着する可能性はきわめて低い、というのは多くの方が予測することだろう。ならば、どうするか、というと“司法取引“ならぬ、政治的決着をさぐる、ということだが、なんか、日本側がわりを喰いそうだな〜。相手側弁護士は、相当優秀ですから。
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