MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。

【記者ブログ】食の安全学再び:中国でメタミドホスを買える? 福島香織 (4/5ページ)

2008.2.5 16:36
このニュースのトピックス福島香織の北京特派員記者ブログ

■中国での農薬使用量は、全国で年140万トン以上(2007年8月22日付光明日報)。メタミドホスの05年時点の生産は6・7万トン。うち4割前後が輸出されるとして、3万トン以上が在庫か市場に流れている計算になる。とすると、国内市場にかりにメタミドホスがヤミで流れたとしても、全体の農薬市場に占める割合は数%程度だが、これを多いというべきか、少ないというべきかは微妙だ。

■さて、市場に流れたメタミドホスは、結構、健康被害などの問題を起こしている。すでに共同通信なども報道しているが、下記のような医学リポートがある。

■主席医学ネットより。

江蘇省太倉市のメタミドホス中毒および死亡状況。

1997年〜2002年全市の医療機関から市疾病コントロールセンターにほうこくされた農薬中毒案件は、654例で、農薬中毒症の81・75%だった。うち死亡例は210例で、農薬中毒死亡例の97・22%だった。同市における平均発症率は一万人に2・27人。農作業中の中毒は150例で死亡はゼロ。それ以外の中毒は504例で死亡率は41・67%。中毒者の60・55%が30〜60歳。

■中毒の原因は、農作業中の中毒によるほか、メタミドホスを塗布した野菜果実を食べるなどの誤食(というか残留農薬)、農薬の瓶を食用瓶に使ったことによる誤飲、家庭不和、恋愛挫折、失業、職場の同僚との喧嘩などの原因に理由にる服用自殺などがあった。(以上、引用おわり)

■これは、メタミドホス生産が盛んな太倉市におけるメタミドホス中毒の多さを指摘し、現地医療機関に対策を講じることを求める調査リポートからの抜粋。リポートはメタミドホスが、農薬中毒でもっとも多く、死亡率も高く、農民の健康を脅かしている実態を訴えている。調査はメタミドホス禁止の公布が出る前のものだが、中毒例は農作業中より、誤食、誤飲、自殺の方が多いのだ(死亡率も)。なかでも農薬の瓶を食用瓶に使うなどの無知ぶりにがくぜんとさせられる。ようするに、メタミドホスの危険性が分かっていない農民が多いということだ。つまり危険性を認識せず収穫直前などにもがんがん農作物にまいたりするこもありうる。

こういうことから、次のような事件が国内でしばしば起きている

■嘉興日報(2008年1月29日付、浙江省の地元紙)

浙江省嘉興市秀州区油車港鎮馬庫村で27日夜、2家族9人が一緒に火鍋(鍋料理)を食べ、食べ終わらないうちに腹痛、嘔吐などにおそわれ、6人が病院にはこばれた。けいれんなどを起こしたので、化学検査した結果、有機リン農薬中毒と診断された。

 彼らのうち2人は経過観察が必要な重症だった。彼らは家が強制撤去され、引っ越し先もない状況だったので、友達家族の家に一時借りずまいしていた。夜、みんなで一緒に食事をしたときの出来事だった。症状を訴えた最高齢は84歳、最年少は14歳。食事中酒をのんでいた3人は症状がなかった。

 鍋に入れた食材はその日午後に買ったものばかり。ただ白菜だけは自分のはたけで栽培していた。白菜は夏の終わりごろにメタミドホスを使用したことがあるが、これまで問題はなかった。

PR
PR

PR

イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2008 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。