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【正論】台湾に鳴り響いた「神の声」 帝塚山大学名誉教授・伊原吉之助 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:正論
中道派が政局混迷の突破口を開く
≪大敗はむしろ天佑神助≫
台湾の選挙は西太平洋がシナ海になるか否かの分岐点になるので、日本でもかねてから注目されてきた。
結果はご存じの通り、中国国民党81議席対民主進歩党27議席という大差。国民党は実に4分の3を獲得する圧勝だった。定員113議席に対し、民進党は4分の1の28議席に達せぬ小政党に転落した。
なぜこれほどの大差がついたか?
2期目の民進党・陳水扁政権は迷走して支持者の反発を買ったが、その間、野党は民主主義の手続きや法治を踏みにじる無法行為を繰り返してきた。票の買収も公然の秘密である。それを百も承知の有権者が、なぜ国民党に投票したか?
「民の声にも変な声がある」と言ったのは福田父首相、台湾の今回の選挙結果もその類だろうか?
いや、この大差は台湾の有権者にとって天与の好機である。
第一に、対米関係が劇的に改善する(対中関係も)。米政府は国民党べったりで台湾人民を無視してきたからだ。
第二に、台湾政局に前途が開ける。これだけ大差がつくと、両党ともこれまでのようにいがみ合うだけでは済まない。
国民党は、政府攻撃のほかに代案を示さないと、政権担当能力を疑われ、墓穴を掘ることになる。議会で多数というだけで横暴が許されるほど、民主政治は甘くない。
民進党はもはや野党の反対を無能の口実にできず、成果を生むため野党との協力を迫られる。幸い、悪罵(あくば)合戦の主役、陳総統が主席を退き、「和解共生」を説く宥和派謝長廷が後任だ。2月1日に始まる立法院で、早速協調が模索されよう。
≪謝長廷当選が決め手≫
台湾政局が、与野党協力の建設型に変わるには、3月の総統選で民進党の謝長廷候補を選ばねばならない。

