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【記者ブログ】民以何食為天 食の安全学(1) 福島香織 (2/5ページ)

2007.10.2 17:43
このニュースのトピックスなんでもNo.1

■話がそれたが、同書は周さんが、2年にわたり食の生産現場をあるき、実態を調査した堂々たる調査報道。食品製造のアンタッチャブルな裏社会にまで足を踏み込んでおり、外国人記者にはまねしようとしても、なかなかできない深さだ。というわけで、このシリーズは、全面的に同書を参考にしている。(といっても翻訳じゃありません。版権とっていないからそれはできない)ところどころ引用もしながら、福島自身がみたりきいたりしたこともくわえて中国の食の恐ろしさにせまってみたい…。

■7歳で“女性”に

 50年後に広東人は子供を産めなくなる!?

 恐怖の水産物

■中国人は、街で知り合いに偶然でくわしたとき、「ごはん食べた?」というのが挨拶がわり、だ。民以食為天(民は食をもって天となす)という言葉があるように、食は中国人生活の根幹をなすもの。世界そのもの。それは、中国の長い歴史の上で、飢餓というものが極めて身近にあり、腹をいっぱいするのが、日々の生活で最大の関心事だったからだ。いなかにいって老人に話をきけば、今も飢餓の記憶を持つ人はまだいる。福島イチオシの中国人作家、莫言さんは、なんで軍に入ったのか?との質問に、「餃子が毎日食べられるときいたから」と答え、好物は餃子、と今も迷いなく答えていた。彼は大躍進による大飢饉のころ、餓えて石炭をかじったこともある、そうだ。

■その一方で、金持ちたちは美食を追求してきた。これは中国の長い歴史で上で、体制の転覆というものが極めて身近にあり、今日の貴人が明日の罪人になることがしょっちゅうだからだ。巨万の富を得ても、明日政権がかわれば没収される。だから金持ちたちは、財産を美味で栄養ある高価な食品にかえて自分の血と肉とすることに没頭した。フカヒレアワビ、熊の手といった山海の珍味、究極的には人の胎盤、嬰児にいたるまで、(うまいかどうかは別にして)、健康になり長寿になる高価な食材を捜しもとめた。

■今の中国では、よほどの地方にいかないかぎり飢餓はみなくなったが、体制がいつ変動するか、自分の財産や地位やいつ突然失われるか、という危機感はかわっていない。今の世の中、財産は海外に持ち出すか自分の腹の中におさめる以外、本当に守る方法はないのだ。物権法できて、ちょっとましになるかはしらないけれど。

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