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チベットからの亡命わずか 国境警備厳しく (1/2ページ)

2008.5.14 19:53
このニュースのトピックスチベット

 3月14日に中国チベット自治区のラサで発生したチベット騒乱から2カ月。インド北部ダラムサラに拠点を置くチベット亡命政府では事件後、多くのチベット人がダラムサラを目指し中国国境に向かったとみている。しかし、ダラムサラまでたどり着くことができたのはわずか数人。中国国境の警備の厳重さを示す結果となっている。(ダラムサラ 藤本欣也)

 露店が並ぶ狭い坂道沿いに、ダラムサラの難民収容センターはあった。急な階段を上ったその先の待合室で、ラサから4月末に逃れてきた中国四川省出身のテンジン氏(30歳代、仮名)に会った。あいさつを交わしても目が笑っていない。

 「ちょうどラサで行商していたときでした−」。露店で衣服などを売っていたというテンジン氏が3月14日のことを話し出した。

 その日は午前9時ごろから、チベット族の住民たちが市内で「チベットに自由を!」と叫んで集まっていた。テンジン氏も加わり移動しながらデモを続けていると、突然、警察部隊が発砲。テンジン氏は逃げる際、警官らが4人の遺体を収容するのを目撃した。

 午後3時ごろには、別の場所でチベット族500人ほどが集結。すると3台の装甲車が現れ、今度は人民解放軍兵士が発砲、テンジン氏は5人以上の住民が倒れて動かなくなったのを目の当たりにしたという。

 中国当局の断固たる姿勢を知ったテンジン氏は「自分がデモに参加していたことはいずればれる」と考え、ラサ脱出を決意する。

 ちょうど行商用に隣国ネパールの入国パスを所持していたことが決意を後押しした。タクシーで国境まで行き、極度の緊張の中で国境審査をくぐり抜け、ネパール入りに無事成功する。

 国境を越えた後、中国に残した家族に電話で「ラサ脱出」を伝えた。妻子とは離ればなれで暮らすほかないと今はあきらめているが、先のことを考えるとやりきれなくなるという。

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