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復興住宅にアスベスト アチェ住民に不安広がる

2007.12.29 19:31
住民に破壊されたバンダアチェ市内の復興住宅。復興庁も住宅へのアスベスト使用を認めている(共同)住民に破壊されたバンダアチェ市内の復興住宅。復興庁も住宅へのアスベスト使用を認めている(共同)

 3年前、スマトラ沖地震の大津波などにより16万人以上が死亡したインドネシア・アチェ州で、新しい復興住宅が完成したにもかかわらず、仮設住宅からの引っ越しを拒否する例が続出している。復興住宅に発がん性などが指摘されるアスベスト(石綿)が使われているというのが理由だ。住民らは不安を募らせ、新しい住宅を破壊する騒ぎに発展している。

 州都バンダアチェ市内の海岸沿いにあるデヤラヤ村。今月5日、住民約百人が復興住宅五棟の壁や柱をハンマーなどで打ち壊し、一部に放火した。破壊に加わった建設作業員(42)は「ここの復興住宅204棟の屋根や壁にはアスベストが使われている」と説明する。

 作業員によると、引っ越してきた家庭の赤ちゃん3人が病気になった。特に症状の重い1人について、母親(20)は「医者には肺疾患とだけ言われた。8月に移転してきた後、せきがひどく、よく眠れなくなった」と訴える。父親のムダシルさん(25)は「残る2人も今月初めからせきが続き、医者に見せたが、原因が分からず、薬も効かない」。

 病気とアスベストの因果関係は不明だが、アチェ復興庁も、この復興住宅にアスベストが使われたことは認めている。イルファン村長は「復興住宅に移転予定だった204世帯のうち、実際に住み続けているのは、たった8世帯。142世帯は仮設住宅にとどまっている」と住民側の不安を説明する。

 復興庁は、オーストラリアの研究機関に依頼して住宅4棟を調査したが、ほこりなどからアスベストは検出されなかった。だが同庁のジナトゥル専門官は「長い間に影響が出る可能性があり、6カ月おきに調査しなければならない」と話す。

 「復興庁はアスベスト住宅の撤去を約束したのに、履行していない」とイルファン村長。津波に被災した上、アスベスト禍にも直面する住民の憤りを代弁した。(共同)

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住民に破壊されたバンダアチェ市内の復興住宅。復興庁も住宅へのアスベスト使用を認めている(共同)
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