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京都議定書10周年 消極的な日本に失望感も
【ヌサドゥア(インドネシア・バリ島)=杉浦美香】先進国に温室効果ガス削減義務を定めた京都議定書が採択されて11日、10周年を迎えた。2013年以降の「ポスト京都」の交渉が行われている国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP13)の会場ではお祝いのさまざまなイベントが行われたが、先進国の温室効果ガスの削減数値目標を明示した議長案に消極的な立場をとる日本の態度に、途上国や環境団体らの間に失望感が広がっている。
「ハッピーバースデー京都」。気候変動枠組み条約事務局の主催で、京都で行われたCOP3当時に全体委員会議長を務めたアルゼンチンのエストラーダ大使らを招いたイベントで、鴨下一郎環境相は、温暖化対策にちなみ、オランウータンや森の絵が飾られた高さ1・5メートルもあるケーキにナイフを入れた。
その一方で、日本政府の評判はかんばしくない。「京都」10周年の会見を行った環境団体グリーンピース・ブラジルの気候変動担当、フルタド氏は「日本は京都の生みの親として京都を誇りに思うべきだが、大事にしていない。残念だ」と話す。12日から始まる閣僚会合のために出席するため一足早く会場を訪れたキューバの科学技術環境副大臣は「日本を含めた先進国は議長案が示す数字よりさらに高い削減目標を掲げる必要がある」と語る。
欧州連合(EU)欧州委員会のディマス委員(環境担当)は「京都議定書は学びの過程だった。次のステップに進むためには先進国がきちんと削減義務を示し、長期目標を示すべきだ」と語り、自国の削減目標を示さない日本政府を暗に批判した。
「京都」が定めた削減義務達成のために汗をかいているのは、今のところ日本と欧州連合(EU)だけだ。温暖化の悪影響をとめるには、ポスト京都では途上国も含んだ削減の枠組みが必要であることでは一致しているが、条件闘争が熾烈になっている。日本は「排出大国の中国がなんらかの責任をおわなければのめない」(政府関係者)とする一方、中国は「先進国がまず削減義務を示すべき」とせめぎ合いを行っている。「京都」は10周年を迎えたが、生みの苦しみは続きそうだ。
COP13で提出された議長案には、「先進国が2020年までに1990年比で25〜40%の温室効果ガス削減」という言葉が含まれている。