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ヒラリー・クリントン長官、国務省に初登庁
【ワシントン=有元隆志】オバマ米政権の外交の「顔」となる第67代国務長官に就任したヒラリー・クリントン氏は22日午前(日本時間22日夜)、国務省に初登庁し、外交による米国の国益追求を目指す考えを表明した。大統領夫人、上院議員と豊富な経験を持つクリントン長官だが、行政機関のトップになるのは初めて。民主党予備選のライバルだったオバマ大統領と二人三脚で国際協調路線をとり、中東和平や北朝鮮、イランの核問題などの難題に取り組むことになる。
クリントン長官は21日の上院本会議で94対2の賛成多数で承認され、直ちに就任の宣誓を行い、上院議員を辞職した。長官は国務省正面玄関で行われた歓迎式で、職員を前にあいさつし、「活発な外交、効果的な開発(支援)は米国の将来の安全のために最も有効な手段だ」と訴えた。
そのうえで、「われわれは(省庁間の)分裂に耐えることはできない」と暗にブッシュ前政権を批判した。この数週間オバマ大統領、バイデン副大統領と緊密に協議を重ねてきたとし、「これはチームだ」と強調した。
クリントン長官は大統領夫人や上院議員として世界各地を回り、各国首脳にも知己が多い。ただ、大統領夫人の時には、国民医療皆保険の導入を目指して失敗するなど、行政手腕は未知数だ。
ブッシュ前政権下において、「軍トップまで務めたパウエル元長官は国務省の掌握に優れていたが、ブッシュ前大統領とは距離があった。ライス前長官は前大統領との意思疎通は非常によかったが、統率力に問題があった」(元政府高官)といわれている。クリントン長官が国務省という大きな組織を円滑に運営することができるか注目される。
オバマ政権は重要課題には特使を置く方針で、中東和平担当には、北アイルランドの和平交渉などで知られるジョージ・ミッチェル元民主党上院院内総務、アフガニスタン担当にはリチャード・ホルブルック元国連大使が指名される見通し。
クリントン長官は民主党予備選でオバマ大統領がイランなど敵対国との直接対話を掲げたことを「うぶで無責任」と批判した。上院外交委員会の承認公聴会では、大統領の方針に沿ってイランやシリアとの対話に踏み切る方針を示したが、「大物特使」らを使って具体的にどのように取り組むかは今後の課題といえる。
女性が国務長官に就任するのはオルブライト、ライス両氏に続き3人目。大統領夫人経験者としては初めてとなる。


