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【「変革」のアメリカと世界】(5)中国編 金融危機…経済力で攻勢 (1/2ページ)
民主党のバラク・オバマ上院議員が勝利した米大統領選では、「中国」はほとんど話題にならなかった。イラク、アフガニスタン問題や金融危機への対応などの陰に隠れただけではない。中国の米国専門家は「米中関係の成熟」を挙げ、米国の対中政策が政権交代で変わる余地はないからだと口をそろえる。
その点は、中国側にとっても同様だ。30年前、改革・開放に転じて以来、中国は経済的にはむろん、政治的にも米国との協調を基本にしてきた。8日夜(北京時間)、胡錦濤中国国家主席はオバマ氏との初の電話会談で、両国の「広範な共通利益と重要な責任」を指摘し、関係発展への期待を表明した。
胡主席の発言で注目されたのは、14、15日にワシントンで開く20カ国・地域首脳会合(金融サミット)に言及したことだった。同サミットにオバマ氏は出席しないが、金融危機への対応はオバマ次期政権の最大の課題になるのは確実だ。
胡主席は金融危機の拡大抑止や実体経済への影響軽減などのため、各国が協調して必要な措置を取り、国際金融システムの改革をする必要を述べたが、北京の西側外交筋はサミットを「中国の対米外交攻勢の始まり」と分析する。
中国はいまや、2位の日本の2倍近い1兆9000億ドルの外貨準備高と、日本と並ぶ5000億ドル超の米国債の保有国である。金融危機解決の主要プレーヤーに中国への期待が高まる理由で、オバマ氏も胡氏にサミットでの米中協力強化を希望すると応じた。
1979年1月の国交正常化以来、米中関係で米国がこれほど守勢に立ったことはなかった。通商・為替レート問題だけでなく、人権問題などでも、常に注文を付けるのは米国であり、中国はその都度、一定の譲歩をして米国市場を確保してきた。
中国人民大学の金燦栄教授によると、過去8年間に米中の力関係は、中国経済の急成長を背景に著しく接近したという。2000年に中国の国内総生産(GDP)は1兆ドルに達し、米国の10分の1だったが、08年には約4兆ドルと、米国の4分の1に縮まった。