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問われる人種の壁超える指導力 オバマ候補
【デンバー(米コロラド州)=山本秀也】米民主党の大統領候補として、バラク・オバマ上院議員(47)が27日、同党全国大会で正式指名を獲得した。副大統領候補の指名を受諾したジョセフ・バイデン上院議員(65)とのペアで、11月の本選に臨む。予備選では人種を問わない「国民融和」を呼びかけた半面、南部諸州の黒人票に支えられ接戦を制したオバマ氏。共和党のジョン・マケイン上院議員(71)との一騎打ちでは、人種の壁を越える指導力が正面から問われる。
米国の大統領選で、黒人候補が主要政党の候補指名を獲得したのは、オバマ氏が史上初めて。1984年と88年の大統領選では、公民権活動家のジェシー・ジャクソン牧師が民主党の候補指名をめざし敗れた。それだけに指名獲得が決まると、「夢がかなった」と目を潤ませる黒人代議員の姿が会場で見受けられた。
オバマ氏の指名獲得は、ライバルのヒラリー・クリントン上院議員(60)が「投票手続きを中止していただきたい」と声を上げ、「発声によってバラク・オバマ氏を大統領候補に」と求めたことで劇的に決まった。両氏の支持派による党内の溝を埋め、本選の勝利に向け結束を図ることが大会の最大課題だっただけに、急転直下の「満場一致」による候補指名は、結束を党内外に誇示するものとなった。
米メディアによれば、この党内融和劇の筋書きは、事前に準備されたものだった。投票差し止め直前の集計では、オバマ支持票の2割近い341票がクリントン氏に集まり、反オバマ勢力の根強さをにじませた。
州別の支持率調査をみても、フロリダ州などではマケイン氏がオバマ氏を覆す逆転現象が起きている。同州の場合はヒスパニック(中南米系)やユダヤ系、白人高齢者などオバマ氏に不利な人種構成だ。
折しも、オバマ氏が指名受諾演説を行う28日は、公民権運動の指導者だった故キング牧師が、「私には夢がある」とのフレーズで人種の平等を訴えた歴史的な演説から、45周年にあたる。オバマ氏は人種の壁を越えた国民融和による「変革」路線の実現を訴える。
来月4日に共和党の候補指名を受けるマケイン氏は、29日にも副大統領候補を発表する。ロムニー前マサチューセッツ州知事、ポーレンティー・ミネソタ州知事、リーバーマン上院議員らの名が挙がっている。