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【票流底流】改革難しい医療保険問題 ヒューストンの実態は… (1/2ページ)
米国で医療保険に加入していない人は4700万人。国民皆保険制度がないこの国では、移民や貧困層だけでなく、折からの不況で勤務先から保険を打ち切られる中間層も増えている。医療保険問題は大統領選の主要な争点となっており、主要候補は処方箋(せん)を示している。しかし、無保険者が全米で最も集中するテキサス州ヒューストンの実態は、改革の難しさを暗示していた。
全米最悪、無保険者比率31%
ヒューストンは屈指の医療都市だ。市内のテキサスメディカルセンターは46の医療施設を擁する世界最大の医療センターで、有能な医師や研究者が世界中から集まる。
しかし、無保険者の比率は約31%と全米で最悪である。「このコントラストは米医療問題の象徴だ」と、無保険患者に医師を紹介する非営利団体「ゲートウェー・トゥー・ケア」のロナルド・クックストン代表は語る。
同団体の事務所は市南部の貧困街にあった。周辺の寂れた民家には2005年夏の大型ハリケーン「カトリーナ」の被災民が今も暮らす。その多くが無保険だ。
だが、無保険が多い理由は、エネルギー産業などを支える多数の中小企業が集積していることにある。景気減速に伴う業績の悪化で、従業員向けの保険を打ち切る企業が後を絶たないのだ。保険を失った人々はメディケイド(低所得者向け公的保険)に加入できるほどには貧しくないが、住宅ローンの返済やガソリン高で家計が圧迫され、個人加入をあきらめてしまう。

