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マケインを利する民主党の混迷 (1/2ページ)
【ワシントン=古森義久】米国大統領選挙の民主党候補指名争いがバラク・オバマ、ヒラリー・クリントン両候補の間で激しく長く続くにつれ、民主党内の対立が深まり、このままでは共和党側を利するだけだという声が改めて高くなった。だが両候補の激戦は少なくとも6月はじめまでは続くことは確実で、民主党内の懸念も強くなってきた。
ペンシルベニア州での22日の民主党予備選でクリントン候補が圧勝したが、なおオバマ候補が8月末の同党全国大会での一般代議員獲得数の展望では優位に立っている。同州予備選前後には、両候補がそれぞれ相手の医療保険政策に対する姿勢を非難するネガティブ広告をテレビなどで流した。
この状態についてテネシー州知事で民主党有力政治家のフィル・ブレデセン氏は「私たち民主党員みなが恐れていた事態が起きた。両候補が激しく戦い、血を流しているが、ノックアウトがなく、激闘が長引くだけだ」と懸念を表明した。このままだと共和党のジョン・マケイン候補を利するだけだというのだ。
民主党内ではこのところオバマ候補の優勢を踏まえて、クリントン候補が撤退すべきだという声が出ていた。ところが同候補がペンシルベニア州でオバマ候補に10ポイントの差をつけて勝ったため、その声は後退し、指名争いは少なくともモンタナ、サウスダコタ両州での6月3日の最終予備選まで激しく続くという見通しが一般的となった。しかもその時点でも決定的な勝負はつかず、特別代議員の支持獲得をめぐる熾烈(しれつ)な戦いが続くとみられる。
このプロセスでは民主党全体が損害を受けるという見方が強くなったのは、最近の一連の世論調査結果のせいである。調査ではクリントン支持派の27%が「クリントン女史が民主党の指名を受けない場合、共和党候補に投票する」と答えた。16%は棄権すると答えたという。だからクリントン対オバマの激戦は早く終われば終わるほど、民主党側に有利だというわけだ。