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【早読み/先読み アメリカ新刊】ブッシュ・ライスの8年間の米外交とは(後半) (1/2ページ)
拉致問題を置き去りにした対北朝鮮政策
日本にとって最も大きな関心事は北朝鮮問題だ。ライスは北朝鮮の核疑惑についていったいどのような考えを持っていたのだろうか。ケスラーによれば、ライスは対北朝鮮で強硬路線をとるか、対話路線をとるかで迷いに迷っていたという。ブッシュ政権内の強硬派と穏健派との対立に独自の判断を下せなかったためだ。
しかし05年3月19日に上智大学で行った演説で、「誰も北朝鮮が主権国家であることを否定しない。われわれは北朝鮮を攻撃する意志はないことを繰り返し述べてきた」と発言したことが北朝鮮の6者協議復帰の決め手になったのは事実。それは、これまで北朝鮮を「悪の枢軸国」としてきたブッシュ発言からの決別を意味していた。
この演説でライスは、北朝鮮国民の窮状、核武装とともに「平和な近隣諸国の罪のない市民を拉致したこと」を挙げ、アメリカおよび他の民主主義国社会は黙ってはいない、と力説したが、その後核武装回避という第一義的な問題解決のために拉致問題を外していく言動には、かつての現実主義的なアプローチが見え隠れしている。
ライスのプライバシーもちらりと暴露
ワシントンでライスほど、プライバシーがベールに包まれている政治家も珍しい。そのライスの私生活をケスラーは暴いている。
不動産屋の記録によると、今住んでいる家屋はスタンフォード大学に勤務しているときから付き合っている女友達との共同名義で購買したという。この女性はドキュメンタリー映像作家のランディ・ビーン。彼女が医療費を一時期、滞納してクレジットカードを没収された際、救いの手を差し伸べたのはライスだった。2人が買った家はもともと、同性愛主義者であることを公にしているスタンフォード大学の同僚男性教授のものだったという。ライスが国務長官を辞めたらスタンフォードに戻りたいと言っているのもビーンがいるからだ、とケスラーは見ている。