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【早読み/先読み アメリカ新刊】ライスはブッシュの下でどう変わったか(前半) (2/4ページ)
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ケスラーは、これだけライスと親しくしていながらどこまでもさめた目でライスを見ている。その分析はどこまでも客観的かつ簡明直截だ。ケスラーはライスの功罪についてずばりこう指摘している。
「ここ数年の間で米外交にとって最悪の事態は、2006年のレバノン戦争に対する対応だった。同年7月12日に起こったイスラエル兵士人質事件に端を発した戦闘は、まず報復措置としてのイスラエル軍のヒズボラに対する猛攻撃につながり、さらにヒズボラは激しく反撃した。その間、アメリカはというと、一切の介入を避け続けた。和平に向けての工作をブロックしたのはアメリカだった。『7月12日になぜ工作に乗り出さなかったのか』と問われたライスは、『破壊こそが新たな中東情勢を生み出す陣痛なのだ』と答えた。そして停戦が実現したのはなんと、1カ月後の8月14日、その間に1100人のレバノン人と160人のイスラエル人が死亡した。そして親米派のレバノン政権は大きなダメージを受けた。新しい中東などどこにも出現しなかった」
現実主義者から空想家に様変わりしたライス
ケスラーが初めてライスに会ったのは、1992年の共和党全国党大会だ。ライスはブッシュ・シニアの国家安全保障会議東欧ソ連担当の部長を辞めて、スタンフォード大学教授。ブッシュ・ジュニア大統領候補の外交担当顧問として選挙キャンペーンに参画していたときだった。ケスラーは、そのとき受けた第一印象についてこう書いている。
「彼女はどこか凛としていて、優雅で、チャーミングだった。それでいて自分に対する底知れぬ自信にみなぎっていた」
ライスは1954年アラバマ州バーミンガムで、牧師の父と音楽教師の一人娘として生まれた。最高裁が人種別公立学校は違憲だとする画期的な判決を下した年である。

