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【早読み/先読み アメリカ新刊】ライスはブッシュの下でどう変わったか(前半) (1/4ページ)
The Confidante:Condoleezza Rice and the Creation of the Bush Legacy
「腹心:コンドリーザ・ライスとブッシュ神話の創造」
By Glenn Kessler
St. Martin’s Press
ライス国務長官の功罪とはなにか
ブッシュ政権もあと1年を切った。そのレイムダックぶりは目を覆う。支持率は30%前後、不支持率は50%を超え、今後右肩上がりに急転する可能性は望むべくもない。9・11(米中枢同時テロ)という前代未聞の悲劇が起こらなければ、ブッシュ政権はどうなっていたのだろうか。
この政権はテロを抜きにしては成り立たなかったし、再選もなかったかもしれない。本来なら政権は外交的な成果で浮揚することが多い。が、ブッシュ政権はイラク政策はもとより中東政策でもアジア政策においても成果を上げたとはいい難い。
だが、その外交政策の最高責任者である国務長官が1期、2期ともに史上初の黒人であったこと、しかも2期目は黒人の女性であったという点はやはり特記すべきだろう。
無論、ブッシュ大統領の8年間の外交はネオコン(新保守主義派)に牛耳られた外交だったではないか、という意見はある。中道穏健派のパウエルやライスらの出番などなかったではないかという見方もあるかもしれない。しかしそれでも、このタカ派共和党政権が外交政策の中枢に2人の黒人を据えたという点は米政治史上画期的なことだと思う。
ライスについての本はすでに何冊か出ているが、本書は、国務長官としてのコンドリーザ・ライスをまな板の上に乗せ、現実の外交の場でライスがどのように行動してきたかを、豊富なファーストハンド情報を基に分析した生々しい記録である。
著者、ケスラーは『ワシントン・ポスト』の現役外交記者として、ライス長官番をここ数年勤めてきたベテラン記者だ。長官行くところどこへでも同行し密着取材、長官の側近たちとも頻繁に接触し、ライス外交をつぶさに見てきた数少ないジャーナリストだ。

