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【早読み/先読み アメリカ新刊】「事実は小説より奇なり」−−これが泣く子も黙るCIAの全貌だLegacy of Ashes: History of CIA 「灰燼からの遺産:CIAの歴史」By Tim WeinerDobuleday (2/4ページ)
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CIAは1947年、国家安全保障法により戦時中のOSS(戦略事務局)を改組して発足した情報機関で、アメリカ合衆国の外交政策・国防政策の決定に必要な諜報(ちようほう)・謀略活動を行うのが目的である。CIAは膨大な予算と権限を与えられているのだが、その活動の詳細はベールに包まれている。
著者は80年代のソ連崩壊直前、KGB(ソ連国家保安委員会=現ロシア連邦保安局)の諜報員を離反させるのに成功した手柄話を当時の関係者の話から再現、CIAがいかに冷戦終結に貢献したかを強調する。その半面、冷戦後は予算も大幅に削減されたために、CIAの諜報機能の低下を嘆く。
冷戦構造下、ソ連はアメリカの同盟国、友好国への接近に躍起になる。欧州ではドイツ、イタリア、アジアでは日本、韓国。そして中南米諸国。これら諸国の左翼勢力に膨大なカネを提供する。
これに抗するアメリカの主力はCIAだ。共産主義の浸透、拡大を阻止するためには、ありとあらゆる手段を行使する。著者は、その実例をビビッドなエピソードで挿入しながらジャーナリスティックに描いている。
日本の保守勢力を死守するための巨額なCIA資金
自分とは遠い異国でCIAがいくら悪行の数々を重ねていても、別にどうとは思わない。ところが、それが自分の身近なところでうごめき出すと、どうも落ち着かなくなってくる。
アメリカの知識人にとっては、他の同盟諸国に対する親米政権への支援活動は別に驚きではないかもしれない。が、具体的な日時、関係者の実名を挙げて、CIAの対日秘密工作の実態がこれほど暴露されると、いてもたってもいられなくなってくる。しかも本書では、このくだりはかなり重要な部分になっているとなると、なおさらのことだ。

