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なぜ動物園のトラ脱走? 米の3人死傷で深まる謎
米カリフォルニア州のサンフランシスコ動物園で昨年末、トラが展示用のおりから逃げ、来園者の男性3人が襲われ死傷した事故で、トラがどのようにして外部に出たのか謎が深まっている。動物園は3日に営業を再開したが、警察当局が捜査を続けている。
クリスマスの昨年12月25日、友人の兄弟と動物園を訪れトラを見ていた男性(17)が、4歳の雌のシベリアトラにおりの前で襲われて死亡した。体重150キロを超すトラは、逃げる兄弟を園内で約90メートル追い掛けて負傷させ、通報で駆けつけた警察官に射殺された。
1940年代に造られたおりは屋根がない。見物客が柵越しにトラを眺める正面と他の三方は高さ約3・9メートルの壁で囲まれており、見物客とトラの間には幅約6メートルの堀がある。
動物園のモリネド園長は2日の記者会見で「トラは誰かに刺激され、おりを跳び越えた」と説明、襲われた3人がトラをいらだたせる行為をしたことを示唆した。3人とみられる若者が近くにあるライオンのおりの前で、動物をからかっていたとの目撃情報もある。
しかし、負傷した23歳と19歳の兄弟の弁護士は全面的に否定。事故を捜査している警察当局は3人が酒に酔っていたとの見方を示しているが、原因については公式発表していない。
餌を与える飼育員用の出入り口はおりの奥の方にある。トラがこの出入り口を使って反対側の正面に回り3人を襲ったとは考えにくく、正面か側面の壁をよじ登ったか、跳んだ可能性がある。
多摩動物公園(東京)でトラの飼育を担当する熊谷岳さんは「トラは跳躍力があるが、動物園の環境に慣れている中で4メートルの壁を跳ぶとは思えない」と指摘する。
一方、米国の民間非営利団体(NPO)「セーブ・ザ・タイガー・ファンド」のマヘンドラ・シュレスタさんは「ゾウに乗った男性を野生のトラが跳んで襲った例もあり、助走をつければ壁を乗り越えることは可能だ」と話している。(共同)