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【明解要解】インターネット・ガバナンス (1/2ページ)
■国家間の覇権争いの様相に
インターネットの「管理者」を誰が務めるべきかをめぐり、国際的な綱引きが活発化してきている。一元支配を続ける米国に対し、急成長を続けるロシア、中国など新興市場国(BRICs)や、イラン、キューバといった反米諸国が反発するという構図である。それは、インターネットが経済成長や安全保障に直結する時代を迎え、技術者主導で進んできたネットの世界がいや応なしに国際政治に巻き込まれつつある現実をも映し出しているようだ。(ロサンゼルス 松尾理也)
BRICsの一角、ブラジルのリオデジャネイロで11月12日から4日間にわたり開かれた国連主催の国際会議「インターネット・ガバナンス・フォーラム(IGF)」。インターネット接続の有無が格差を生んでいる現状や深刻化するネット犯罪への対応などが中心議題になるはずだった。最大の注目を集めたのはしかし、米国の一元管理体制の是非をめぐる議論だった。
ロシア代表は国連事務総長への要請として、「インターネットの国際管理体制の実現を目指し、実質的取り組みを求める」と発言。ブラジルも「インターネットはひとつの国に統治される場であってはならない」と同調する姿勢をみせた。
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現在、インターネットの住所(アドレス)を割り振る仕組み、「ドメイン名システム」の運用権限は、米政府と密接な関係にある非営利団体「インターネット名称番号割当協会(ICANN)」が一手に握る。つまり、「.com」や、日本をあらわす「.jp」といった識別符号の割り当て権限は最終的には米国が握っているといっていい。
米国は恣意(しい)的な運用はしないとしてはいるものの、今やインターネットは一国の経済を牽引(けんいん)することもあれば、逆にサイバー攻撃が国家の存亡にかかわる脅威となることもある存在である。首根っこを押さえられた形の国々から、米国の“覇権”に対する反発が浮上しても不思議ではない。
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論争を、インターネットをめぐる覇権争いとみれば、対立の構図は鮮明になる。
ロシア、ブラジルに加えて、中国も同様の主張を続けており、ICANNの割り当てによらない「独自ドメイン」を設立するのではないかと取りざたされたこともある。イランやキューバなど反米の国々も、批判陣営の有力メンバーだ。

