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ずさん管理に不信拡大 核搭載機の米本土上空飛行で米議会
米空軍のB52戦略爆撃機が8月末、核弾頭を搭載した巡航ミサイル6基を両翼に装着したまま米本土上空を飛行していたことが発覚、ブッシュ政権や議会に衝撃を与えている。空軍戦闘司令部(バージニア州ラングレー)は責任者を解任、今週末にも緊急調査の暫定結果がまとまる予定だ。しかし議会からは「身内」調査にとどまらず、国防総省監察官による原因究明を求める意見も出ており、ずさんな核管理への不信感を強めている。
国防総省報道官によると、問題のB52は8月30日、中西部ノースダコタ州マイノット空軍基地を出発し、3時間以上かけて南部ルイジアナ州のバークスデール空軍基地に着陸した。着陸後、両翼に核巡航ミサイルが装着されていることに気付き、ブッシュ大統領やゲーツ国防長官に報告された。
「まったく物騒な話」(下院軍事委員会のスケルトン委員長)「空軍に弁解の余地なし」(下院不拡散作業部会共同部会長のマーキー民主党議員)。「事件」が報じられた9月5日、有力議員は相次いで驚きの声を上げた。
米国では、核兵器を開発・管理するエネルギー省の監察官が7月、同省傘下の核安全保障局(NNSA)の2施設で機密扱いの兵器部品の保管状況に不備があると指摘した報告書をまとめたばかり。今回の問題に対する議会の反応は、米国民の不安を反映している。
6日付の米紙ワシントン・ポストによると、上院軍事委員会のレビン委員長(民主党)と共和党筆頭委員のマケイン上院議員はゲーツ長官に書簡を送り、より独立性の高い国防総省監察官による調査を求めた。
米シンクタンク「全米科学者連盟」の核専門家ハンス・クリステンセン氏によると、今回の問題は米国とロシアが2002年に調印、03年に発効した戦略攻撃兵器削減条約(モスクワ条約)の履行の過程で起こった可能性が高い。
空軍は条約に基づきマイノット、バークスデール両基地に配備されている核弾頭付き巡航ミサイル約400基の退役を決定、運搬・移管作業などを進めていた。
空軍報道官は今回の問題について「すべての証拠は例外的なミスであることを示している」と釈明している。
これに対しクリステンセン氏は、何重ものチェックを経ながら核弾頭が取り外されていないことを問題視し、空軍高官が権限を逸脱して搭載を許可した可能性を指摘。「指揮命令や核兵器管理の統制が欠けている」と厳しく批判した。(共同)