WIRED匿名のネット発言を禁止する法案:ニューヨーク州2012.5.27 22:10

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匿名のネット発言を禁止する法案:ニューヨーク州

2012.5.27 22:10 ネット社会

 ニューヨーク州議会両院に、同州に基盤を置く掲示板やSNSなど、全てのサイト上において匿名投稿者の発言を認めない法案が提出された。

 ニューヨーク州議会の上下両院で提出されている法案は、ニューヨーク州に基盤を置くブログや新聞、ソーシャル・ネットワーク、掲示板などのウェブサイトに対し、「匿名の投稿者が投稿に自分の名前を付けることに同意しない限り、サイト上のそのような投稿者のコメントをすべて削除する」ことを求めている。

 同法案を提案したトーマス・オマラ上院議員(共和党)は、この法案は「インターネット時代に説明責任をもたらす」ことに役立つと述べている。ジム・コンテ下院議員(共和党)は、この法案によって「卑劣で根拠のない政治的攻撃」が減り、「強制的に身元を明らかにさせることによって、サイバーいじめに注目が集まるようになる」と述べている

 『民主主義と技術のためのセンター』で専任弁護士を務めるケヴィン・バンクストンは、「この法律が成立すれば、ニューヨーク州のサイトでは匿名を使ってオンラインで発言することが基本的にできなくなる」と述べ、この法律は「匿名の投稿者の発言に反対だったり、発言が気に入らなかったりするすべての人に、妨害するための拒否権を与える」ものだと説明している。

 この法案についての採決はまだ行われていないが、表現や思想の自由を保障する米国憲法修正第1条が廃止されない限り、たとえ可決されたとしても、この法案が憲法審査を通る見込みはないだろう。

 インターネットが1700年代末期にあったとしたら、『ザ・フェデラリスト』[米国憲法の批准推進のために書かれた匿名の論文集]は取り下げられざるを得なかっただろう--執筆者であるアレクサンダー・ハミルトン、ジェームズ・マディスン、ジョン・ジェイが自分たちの名前を明かさない限り[著者の3人は、古代ローマの執政官に因む「パブリアス」(Publius)という共通の匿名を使った]。

 なお、この法案では対象となるサイトに対し、「このような削除を要求するための」連絡先の電話番号または電子メールアドレスを、「コメントが投稿されているすべての箇所にはっきりと見えるように」表示することを求めている。

 奇妙なことにこの法案では、匿名コメントの削除を要求する人が身元を明らかにすることは求められていない。

TEXT BY DAVID KRAVETS
TRANSLATION BY ガリレオ -平井眞弓

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